3月某日 JR亀戸駅
(大→大山、梅→梅田)
梅:じゃあ行きましょうか。
大:はい
梅:お忙しいんじゃないですか?
大:この前『団地さん』が出て、今月末に『団地の見究』が出ますんで、それでひと段落ですかね
梅:デイリーポータルZでもかなりいろんな場所に出向いているじゃないですか。あれ、大変じゃないかと思いまして
大:大変は大変ですよ。まあ、しょうがないですよね。他のライターさんみたいに家で何か作ってとかできないから向いてないんで。
梅:たとえばデイリーポータルZがなかったとして、それでもやっぱり回ってますか?
大:いや、あそこまではやらないですよ。
梅:毎回テーマを変えないといけないですからね。
大:そこが大変なんですよ。本当は1年間ずーっとテトラポットとかやってたいんですよ(笑)。
大:でも、デイリーポータルZで書いているのは取材と称して自分が好きなものを追っているだけですよ。取材で現場をまわっているときが一番楽しいですね。
梅:なるほど。
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亀戸駅前を目的地に向けて歩く |
蓄積すると見えること
大:たとえば団地とか、同じカテゴリーに属するものをずーっと集めると、2〜3個だと分からないけど、20個を超えると第一段階が分かってくるんですよ。
梅:何が分かるんですか?
大:見落としてたものが見えるんです。
梅−大山さんの追っているもの(団地、工場、高速道路のジャンクション、給水塔etc.)って、普段僕らが見ているものじゃないですか。そこに新しい何かが見えますか?
大:あるんですよ。
梅:団地はどのぐらいの期間鑑賞しているんですか?
大:10年ぐらいになるかな。
梅:10年!
大:専門家じゃなくて日本で団地に興味を持っている人がどの人なのか分かってますしね。
梅:エレベーターもそうなりますかね?
大:エレベーター好きな人は絶対居ると思いますよ。
梅−でも、エレベーターの本もないんですよ。好きな人が出した本は。技術的な本はあるんですけど。『日本のエレベーター100選』とかそういう本はないですね。
大:「日本のエレベーター100選」って本、面白そう。
大山さんにはエレベーターが特徴的な団地を選んでもらった。
場所は亀戸2丁目団地。こんなところである。
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エレベーター塔が住居塔と比べて不釣り合いな団地。エレベーター塔だけが飛び出してみえる。 |
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