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ひらめきの月曜日
 
レンコンの穴には何でも突っ込める

今さら穴の数を知る

さてここで問題です。蓮根には、いったい穴がいくつ空いているでしょう。
──正解は9個なのだが、それがこの蓮根だけの話なのか、それとも他は違うのか、さっぱり分からない。

とりあえず分かるのは、具が2種類不足しているということだ。しょうがないので、足りない分は具を重複させてもらおう。なんたって量はたっぷりある。


小さい穴は詰めるのが大変。
かたや、大きい所はとってもラクちん。

具を詰め終えたら衣を付けて揚げるだけ…なのだが、この蓮根がとてつもなく重い。さらに表面が丸くツルツルしてるので、扱いづらいことこの上ない。


すべるわ重いわ衣が付かないわ。 ドボンと鍋に入ってしまい、大量に油がこぼれ恐かった。

過去、当サイトで何度となく揚げ物をしてきたが、これほどまでに身の危険を感じたことはない。「大きいことはいいことだ」とばかり、立派な蓮根に手を出したことを後悔しないわけにはいかなかった。でも、なんとか揚がりましたよ。

衣が剥がれている部分もありますが、そんなこと言ってられないです。無事でよかったです。 切るのがこわい。

中身がスカスカだったらどうしよう。もしかして、あらかじめ穴に小麦粉を軽く振っておけば具が流れずに済んだのでは。いやそんなことより、やっぱり保険で肉も入れとくべきだったか。でもキーマカレーには肉が入ってたな。じゃあいいか。千々に思いが乱れるなか、いざ、包丁入刀。

中は、こんなことになっていた。

パッと見る限り、なかなか上手くいったように思える。なんたってカラフルでいい。明太子とカレーをダブらせて入れたのも良かった。

しかし、問題は海苔と塩辛である。


具に逃げられた穴2つ。 切ったときに落ちました。

やはり具がゆるかったか。塩辛は水気をよく切るなり、イカを足すなりして工夫をするしかないようだ。海苔も、焼き海苔を足すなどの硬さ調整が求められた。

これは全部きちんと詰まっていますが、 それは端っこだから。衣がストッパーになってます。
でも、食べるとうまい。 タルタルがしっかり残っていたのがうれしい誤算。

中の具は、どれも良く合う。卵ごはんだけは「何か味付けすればよかった」と思わないでもなかったが、隣のカレーと一緒に食べればノープロブレム。反対隣の明太子と一緒に囓ってもいい。

蓮根がシャクシャクさっぱりしてるのに、皮(というか衣)の部分にはコクがあって、ものすごくおいしい。


塩辛、海苔、ワサビ部分はちびちび少しずつ食べたい。 これはごはんより、どう考えても酒でしょう。

あれほど入れたワサビも、加熱したせいかあまり辛さを感じない。かえって爽やかなほどだ。

最終的に衣を付けて揚げてしまえば、蓮根には何を詰めてもおいしく食べられるんじゃないか──。

そう思わざるをえない結果であった。

また詰めます

穴ごとに違う具を入れるのも楽しかったが、さすがにちょっと手間がかかる。次は全部の穴を同じ具で統一したい。そうすれば、蓮根をグリグリ押し込むだけで具が詰まってくれる。

残ったカレーを入れてもいいし、ああ、鮭フレークなんてのも合うだろうな。納豆を細かく叩いて入れても面白そうだし、エビのすり身なんて詰めた日には、ちょっとした祭りになりそうだ。考えただけで楽しくなってくる。

それより何より、再度挑戦するときは、もっと小ぶりの蓮根を選びたい。もう恐いのはこりごりだ。

冷めてもおいしいところが素晴らしい。大事に食べよう。


 
 
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