「そのうち隣町の番長が『どうやらJ中(大城さんの在籍中学)にサウザーって強いやつがいるらしい』て噂を聞いたらしいんですよ。それが小さい話がすごい勢いになって、『こいつと目合わせただけで殺される!』って」
−−「いじめられっこのサウザー」が「いじめっこのサウザー」に。しかも化け物みたいな扱いで。
「それである日、校門に10人くらい兵隊つれた番長が来たんすよ。それで『サウザーを出せ!ナメとったらアカンぞ!』って。もう校舎から顔出してみんな見とるんですよ。視聴率スゴかったすよ」
−−サウザー征伐ですからねぇ。
「それで『行ってこい』言われて、鼻水垂らした坊主頭のストレートズボンのいじめられっこがですよ、番長の前に行って『あ、どうもサウザーです』」
−−ワハハ、舞台だったら完璧ですね!
「もうねぇ、『漫才師やったらどんだけ楽やねん』て思いましたよね。『いい加減にしろ、どうもありがとございましたー』で終わらせてね。でもその番長は『何こら、J中なめんなよ』『こんなカス出してくんな、早くサウザー出せ』と。それで周りが『ホンマなんです、そいつがサウザーや』って言っても信じへん」
−−そりゃそうですよね。聖帝のオーラではないし。
「だから『内臓逆位なんじゃサウザーは』って誰かが説明して。それで番長も右胸に耳をあてたら‥『おおぅ!』って」
−−番長もビビった!
『それで番長が『ウソつくなー!』って僕をドーン!と地面に叩きつけたら、校舎全体がドッカーン!ってウケてねぇ」
−−何もウソついてないのに!
「ねぇ。でも、その時にお笑い芸人になろう思ったんですよね、『こりゃ気持ちいいなぁ』と。
−−おー、サウザー体験は今に繋がってるんですね。その後番長は?
「それで番長は兵隊らに『帰るぞ!』言うて帰りましたね。でも『次は全員で奇襲かけるからなー!』って捨てゼリフ言うてて。あと『お前らの学校、心臓右にあるやつ2人おんねんな』って」
−−結局最後まで信じられなかったんですね‥。 |