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土曜ワイド工場
 
電車の揺れで小麦粉をふるいにかけてみる
電車=ふるいかけマシン。


いまさら言うことでもないけど、電車は揺れる。現代ではその揺れに慣れすぎてしまってあまり意識しないが、よく考えると結構つよい揺れだ。

だからもしそんな電車内に粉ふるいを置いたなら、どんどん自動的にふるいにかけられるかもしれない。そう前から思っていたが場所が場所だけに実行できないでいた。

そして今回、所用で東京行きの寝台列車に乗ることになり、誰にも気兼ねなく実験できる舞台が整った。

果たして電車の揺れで粉をふるうことは出来るのかどうか。

(text by 小柳健次郎



東京へ持っていく荷物としてはかなりかさばる。

北斗星で16時間ふるいにかける

車内に粉ふるいを置いてどれくらいふるいにかけれるか調べるために、粉ふるいと計量コップをくっつけた。これを車内に置いておけば自動的にふるいにかけられた量を計れる。

あと小麦粉は一袋500gのものを購入。ちょっと多いんじゃないかと一瞬思ったが、乗る寝台列車の北斗星は、札幌から終点上野駅まで約16時間かかる。16時間揺れっぱなしを考えると、500gでも少ないかもしれない。

北斗星がやってきました。
乗車しました。
固く締めすぎ。

予定より1時間遅れて午後6時に計測スタート

北斗星が札幌駅を出たのが約午後5時、本来ならそこから計測する予定だったが、小麦粉を入れたポリ袋を解くのに手間取って、結局6時スタートになった。いきなり16時間ふるいにかけるのが不可能に。

しかし北斗星の揺れは結構大きい。特に停止時と発車時の揺れは普通の電車以上ある。これは上野に着くまでに全部ふるいにかけられるんでないか。

セッティングして改めてなに持ち込んでるんだと思う。
計測スタート時のコップの状況。現時点で落ちてる粉は入れるときの反動で落ちた物なので考慮しない。

あとは定期的に計測しつつ置いておくだけです。

 

30分後、最初の計測

粉ふるいを設置してから30分経った。当然その間も電車はずっと揺れている。それも本を読んでいたらしっかり気持ち悪くなるぐらいの揺れだ。

そんな揺れの中、粉ふるいはどうなっているだろう。


遠目に見るとあまり変化はないが、
近寄ってみても変化ない。

全然ふるいにかけられてない。こんなに車内は揺れてるのになんでだ。

予想外の状況に焦るが、でもまだ始まったばかり。時間はまだたっぷりあるのでこれからに期待したい。

 

午後7時の粉ふるいの様子

そしてそれからさらに30分後、午後7時になり車内に粉ふるいをセットしてから1時間が経った。


日も暮れてだんだん暗くなってきますが、
こっちはなんの変化も無し。

やっぱり変わりがない。でもひょっとしたらそう見えるだけで目に見えないぐらい細かいのは落ちてるのかもしれない。

とりあえずそう信じて計測を続けていきます。

 

北斗星ミニ情報・トランプがスケルトン

企画の都合上、計測する以外はなにもすることがない。暇なので車内で売ってるおみやげ品を見に行ったところ、こんなトランプが売られてました。


寝台特急スケルトントランプ。
重要な部分は透明じゃないので大丈夫。

北斗星ミニ情報でした。

 

8時・あまり変化なし

粉ふるいに戻ると、前回計測してから1時間後の午後8時の様子。



なんとなく増えたかな?と思いましたが、よく見るとやっぱり変化はありません。

9時・べつに変化なし



さらに1時間後の午後9時。記録をつけてるメモにはカップの状況を示す言葉が、「あまり変化なし」から「べつに変化なし」に変わってました。

変わったのはそこだけです。


函館駅にて。降りて先頭車両に走っていく人が複数いたのでついて行ったところ、機関車の付け替え(たぶん)をしていた。
食堂車グランシャリオではおでん盛り合わせをプッシュ中。

この後10、11、0時と計測しましたが、やっぱりというかなんというか、変わりはありませんでした。たぶん一日経てばいい加減なにか変わると思うので、もう寝ます。


 

 
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