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ちしきの金曜日
 
地下鉄階段のっぺり壁


ぼくの知り合いには鉄道好きが多くいる。ぼく自身はさっぱり鉄道には興味がないのだが、思い返せばなんだかんだで鉄道に関する記事を結構書いている。とくに地下鉄が多い。ホームとかトンネルとか。たぶん車両には興味がなくて、地下に興味があると言うことなんだろうと思う。

そして今回も地下鉄ネタだ。

今まで書いた中ではぽっかりスペースがもっとも共感を得づらい(というか意味が分かりづらい)自負しているが、今回のはそれのさらに上を行くと思う。覚悟してくれ。そして、いつもすまん。

いや、いると思うんだよね、これが気になってる人。日本に5人ぐらい。

(text by 大山 顕



■名前がない時点で取り上げるべきでないというか

気になっているのは、これ。


地下鉄で階段を降りる際、正面に見える…
この壁。ああ、なんてすてきなんだ、こののっぺり感。観賞用か。

すてきだよねえ。なんですてきなんだろうか。分からん。たぶんこののっぺりとしつつも表情のあるテクスチャにぐっとくるんだと思う。


高まる鼓動、ほころぶ表情(ぼくが)。

地下鉄以外ではほとんど見かけない、この魅惑の壁。名前がないので「のっぺり壁」と名付けた。地下構造ならではの空間利用がなされるため出現するのだと思うが、そういうむずかしいことは放っておいて、ただただこののっぺりを愛でたい。美人を見かけたとき、きみはその顔の骨格構造とかDNAとか調べるか?調べないだろう?美は美としてその存在を愛でるべし。のっぺり壁が我々に教えるのは、そういうことだ。


のっぺり壁のテクスチャは上の作品と同じものだが、左右の壁とのコンビネーションに違いがある。

ワイドプロポーションののっぺり壁。しかも2連!

これを読んでいる方々のなかには日常的に地下鉄を利用している人も多いとおもうが、みなさんこののっぺり壁をどう思っておられただろうか?お気に入りののっぺり壁があったら教えてほしい。のっぺり壁ツアーをやってもいいと思う。

もし気づいていない方がいらっしゃるのだとしたら、その方にはなんのために地下鉄を利用してきたのだ、と問いたい。電車に乗るためか?それでいいのか?


見とれて足下がおろそかになりがちなので注意。階段に設置するのはその点で問題があると思う。

下っていくとさらに先にもう一つ!

換気口の配置コンビネーションを手前にあった作品と比べて楽しんでほしい。

立て続けののっぺり押しにめろめろだ。しかも換気口の数・配置にメリハリを利かせたかなりの逸品である。この作品があるのは霞ヶ関駅。さすがは官庁が建ちならぶ街。伊達じゃない。

あんまりかっこいいので、さらに大きな画像を用意してみた。みんなもっと大きく楽しみたいよね。


 

 
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