■純粋のっぺりは希少
勢いに任せてやや暴走気味に紹介してきたが、だいじょうぶだろうか。ああ、わかってるさ、共感を得られづらい内容だってことは。
だが、この2ページ目に進んできたってことは、あなたはのっぺり壁理解者ってことだ。ようこそ。じゃあ遠慮せずに進めるぜ!
さて、前ページの物件は選りすぐりのものだ。あれほどの作品にはなかなか巡り会えない。ほとんどは惜しいことになっている。たとえばこんな感じだ。
ホームに続く階段ののっぺり壁は、残念なことにたいてい上のように路線案内が付けられている。これではもうのっぺりとは呼べない。がっかりだ。
まだまだ人口の少ないのっぺり壁マニア。なかなか盛り上がらないのはこれら表示によってのっぺり感が台無しになっている作例があまりに多いせいかもしれない。
左の例など、左右の壁との素材の組み合わせ、脇を固めるパイプ群、絶妙な位置に設置された控えめなワンポイント換気口など完璧な作品なのに。すごく素敵だ。それだけに、路線案内の存在が恨めしい。どうにかならないものか。
看板込みで愛してこそののっぺり壁鑑賞なのかもしれないが、ぼくはまだその域には達していない。