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はっけんの水曜日
 
見本市で癒されよう

■技術って、素人には分からない

「へえ〜」という気持ちの連続で、プラプラ歩いていたら、変なものを見つけた。
正確に言うと、『喰いタン』というマンガで使われたトリックの一つ…の元ネタが、そこで展開されていた。

ウォーターフライヤーという機械で、フライ油の下に、水の層を作るというものだ。
油の使用量を減らし、かつ、油をキレイに保てるんだとか。

見本のフライヤーの水の層には、金魚が平然と泳いでた。上の油で、イカのフライを揚げているというのに。

試食で食べた、フライも、さっぱりとしていて美味しかった。

写真撮っていいですか、パンフレットを頂けますか、という時に名刺を交換することになる。
「すみません、食品業界の人間じゃないんですけど…」
と言いながら名刺を渡すと、
相手は一瞬、「?」というお顔をした後、苦笑いになるのだった。
申し訳ありません、単なる一般人の好奇心です。


やたら可愛い機械だな、と思ったら、輸入モノだった。イタリア製。

「万能製菓機」ってところが素人的にはよく分からない。とりあえず右写真のようなものが作れるに違いない。

焼き鳥ほか、何でも串刺しマシーン。串刺しはすごく技術が要る作業のはずだけど、それも機械が!

台湾から出店してる業者も。小龍包とか点心のマシーンだった、さすが。

台湾の業者さんのポスターは、やはり雰囲気がちょっと違ってた。食べ物の機械のポスター…って感じがしない。

でも日本の業者も、なかなか大胆な看板多し。素人目には何のことだか分からない内容多々。
「今、売れています!」というポップを付けられても、ピンとこない大きさの機械。
これなんか、トラックみたいだ。何のマシーンなんだ。

機械のミニチュア模型。無駄に萌える。

荷物を運ぶモノ。「アメンボカート」っていう名前なのか、確かにそういう形ではある。

何の計器か分からないがカッコイイ。欲しい。
専門書コーナーも充実。本気で購入しそうになったが、安くはないのでガマンした。

 

■機械の会社は、ロゴがかっこいい

機械を一通り見て、見上げると、機械屋さんのロゴ群が気になってきた。
やたらとモダーンで、格好いいのだ。
一番気にいったのは「日本ポリスター」という会社。まるでフランス映画のロゴのような色合いと形。完全に女子向けと言えよう(断言)。

カタカナ名の会社も、イケてるフォントが多い。ヘイシンモーノポンプなんて、「ポ」と「プ」の、マルの位置が違う。小粋だ。

■働く機械と人は偉いよ

会場でぼんやりしながら、私は懐かしい気持ちを思い出していた。
ウチは実家が機械屋なので(食品関係ではないがー)小さい頃、親に「見本市」に連れていかれまくっていたのだ。
仕組みは一切分からないが、動く機械。サンプルで何かを配っている感じ。プロフェッショナルの集うお祭り感。
一切、子供向けではない世界だが、なんだか楽しかった、ような気がする。
働く機械と人のパワー。人が喜ぶ「ものを作る」情熱。
普段、自分が働く時、そういう状態と離れてしまっているので…直に見てしまうと、私も頑張らなイカンと思ってしまう。
労働とは何か、とか考えてしまう。

しかし「お菓子が焼ける甘い匂い」に匹敵する楽しさなんて、なかなか作れない。

どうしたらいいのだろう、と思いながら、見上げたら、バームクーヘン型のでかい風船が浮かんでいた。
………。
自分は自分で頑張ろう、と思った。

今回、いちばん気にいった看板ではあります。

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