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はっけんの水曜日
 
「カード1枚とゲームで100円」に納得する


 近所のショッピングモールに行ったら、少年少女たちがカードを使ったアーケードゲームで遊んでいた。ファイルにおさまったカードを持って、なかなか楽しそうだ。ぼくの世代でいうところの「ビックリマン」や「カードダス」みたいなものなのだろう。

 しかし、かつての記憶ではカードだけの値段は1枚20円。それに対して、ゲームをやるにせよ、彼らは1枚のカードに100円払っている(結果としてそのように見える)。カード以外の残りの80円って本当に必要あるのだろうか。遊びながら考えてみることにした。

(text by 藤原 浩一

いざゲームコーナー

 ショッピングモールやスーパーマーケットで、わらわらと子どもが群れをなして何かに熱中していると思ったら、そこにはカードを使ったアーケードゲームがあると考えて間違いない。遠まわしな言い方だったが、要するに「甲虫王者ムシキング」のようなカードゲームだ。


100円でカードを1枚もらえる

そのカードでゲームができる、そんな機械


 ムシキング登場の2003年から5年経ち、機種も多種多様に増えていた。

 知らないうちにこんなになってたのか…と思ったが、自分はあきらかにターゲット層ではないのだからしかたがない。この一角にあった筐体は10種類程度だった。


この裏にも所狭しとならんでいた


 子どもたちに囲まれながらゲームをするのはさすがに気がひけたので平日の昼間に来た。ライバルはいない。

 平日の昼間にこういうゲームをするのもアレな気もするが、「1周して、逆にこういうのが大人の遊びなのだ」と思うことにして、千円札を百円玉に両替した。


おそらくこれがカード10枚に変わってしまうのだ。納得できるか。

 

タッチパネル
タイミングを計ってタッチ

決闘(デュエル)

 はじめに挑戦したのは「遊戯王ファイブディーズ デュエルターミナル」だ。どこにもボタンがないなあ、と思ったらタッチパネルで遊ぶらしい。近未来。

 百円玉を投入するとゲームのルールを選択する画面になった。ゲームのルールは2種類で「アクションデュエル」と「スピードデュエル」。わかりやすく言うと「かんたんルール」と「むずかしいルール」。

 ひとまず簡単な方にチャレンジしてみる。ルール選択後にモンスターのカードが出てきた。このカードを読み込ませて相手のモンスターと戦わせるのだ。

 表示を見ながら左右にスライドするバーをタイミングよく停止させると、相手を攻撃したり自分の能力をあげたりすることができる。単純なゲームだ。

 自分のカードのモンスターが画面の中で3DCGで表現され戦う、しかも操作はタッチパネル。まるで自分の手で操ってるようだ。

 今戦っているのは先ほど手に入れたばかりの愛着のないモンスターだが、もしレアで強いモンスターのカードが手に入ったら、試合も白熱するのだろうなあと想像した。

 もう一度トライしようと硬貨を投入。最初の画面をよくよく眺めたら、下の方に「カードだけゲット!」の文字が。ゲームをせずに100円払ってカードだけ手に入れるなんて、すし屋でネタをはがして刺身として食べる、みたいな感じだろうか。贅沢者め。

迫力のある戦闘シーン

カードだけゲット!もできる

 

パックを認識させる画面
人気があるようだ

ポケモンにフォーメーション組ませる

 続いてやったのは、画面がモンスターボールになっている「ポケモンバトリオ」。

 「ゲームであそぶ時は必ず一人ずつ順番にならんでください」という張り紙があるのを見るに、やっぱりポケモンだけあって人気があるようだ。ちなみに今は周りにだれもいないので3回続けてやらせてもらった。

 このゲームはカードではなくホッケーのような「パック」を使って遊ぶ。紙でできたカードと違って質感があるので、パックそのものに宝物感がある。お金だと逆なんですけどね(紙幣と硬貨)。

 3対3のポケモン勝負で、フィールド上でパックを操作すると、その動きに同期して画面上のポケモンも移動する。フォーメーションを組み方次第で能力が上がったりするのだ。おもしろいなあ。

 フォーメーションを組んでやろうとあたふたしてるうちにやられてしまったが、これもまたポケモンを自ら操作している感じがしておもしろい。

 一応ぼくも初代ポケモンを小学生のころにやっていた世代なので、リアルタイムで自分の言うことをきくポケモンを前に興奮してしまった。

 ちなみにポケモンバトリオにもゲームをせずにパックだけ手に入れる選択肢があった。なんというか、そういうものなのだろう。

パックのデザインもかわいい

操作するのが面白い

 

第6章と人気のシリーズ

ドラゴンクエストのでかい剣

 次にやったのは「ドラゴンクエスト モンスターバトルロード」。目を引くのが中央にささった大きな剣。すごい見た目だけど、どうやって使うのだろう。

 これも手持ちのカードを読み込ませて、ドラゴンクエストに出てくるモンスターを3対3で戦わせるゲームだ。

 操作するのはボタン2つだけで、行動の選択をしてタイミングよくボタンを押す、というシンプルなルール。これなら楽勝と思ったのだが、2回やって2回とも負けた。カードが弱いのか下手なのか理由はわからない。そして何より、あの剣の出番がなかった。

剣が突き立っている

意味もなく突き刺したふり

もし強いカードだったらぼくの責任である

 残念。でも百円玉が残り2枚になったので、このゲームは負け続けたままだったが2回で終わりにした。

 別の日に子どもたちが遊んでいるのを見たところ、どうやら相手にとどめを刺すときに使うようだ。勝利の瞬間にあの剣を深く突き刺すことで、壮大なカタルシスを得ることができるのである、たぶん。

 

データカードダスという機種

ワンピース

 最後にやったのはワンピースの「ワンピーベリーマッチ」。いろいろなダジャレが組み合わさっていそうだが分析するのはやめよう。

 3対3でキャラクターたちが戦うスタンダードなルールのゲーム。必殺技を出すときに、中央の台にカードを置き、クルクルと向きを合わせるのが特徴だ。

 

 


ボタンが三つと中央の台がポイント

これも基本はタイミングを合わせるゲーム

シンプルだけになかなか

うまくいったりいかなかったり

シンプルだなあ

うーん


 というわけで、用意した千円を使い果たしたタイミングで、小学生たちが遊びに来るような時間になってしまったようだ。そそくさと退散。およそ1時間強、結構長い時間遊んでしまった。

 いろいろ遊んでなんとなく納得できたところがある。それは単純に「ゲームが80円分おもしろいのだ」ということではないようだ。

脳内強さの可視化?

 ぼくが小学生だった時のカードダスにも一応強いカード弱いカードはあった。でもそれは「HP60000」などの表記を見て「このカードは強い!」と頭の中で思っていただけのものだった。そこにルールはなくて、ただ目には見えない強さだけがあった。

 ところが今の子どもたちが遊んでいるアーケードゲームに使われるカードの強さにはルールもあるし可視化もされている。加えてカード操作(ボタン等の操作ではなく)によってプレイヤーがカードの強さに介入することもできる。

 100円からカードの値段を引いた80円。それは単なるゲームのプレイ料ではなくて、かつてのぼくたちがどんなにがんばっても可視化することができなかったカードの脳内での強さ(物語)を、できるだけリアルに体感するための値段なのかもしれない…というのが僕の納得の仕方だ。

でもカード切れで遊べないというのは切ない


 
 
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