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ロマンの木曜日
 
食い込みやすいパンツを突き止める

市販タレとの比較

できあがったあつめたタレと焼肉のタレを比較してみた。
ひとくち味見してみたところ、市販のものはより甘いがコクが少ない。
それに対してあつめたタレはいろいろな味がして、非常に濃い。
駄菓子風味のタレを肉につけて焼くと、この味がどう変化するのか。

右が市販品。どうみてもいらないタレのほうがうまそう

浮いているのはゴマ、ネギ、お吸い物のお麩など

肉だけ焼きそば

購入してきた肉を、あつめたタレに漬けて焼いてみた。
網の上に載せた瞬間に、焼きそばの香りがたちこめた。
肉を焼いているのに焼きそばのにおいだというのがやや不思議ではあるが、いいにおいであることは間違いない。


テリがあっておいしそう
焼けました

うまいですよ

焼きそばの香りがする煙を立てながら肉は焼きあがった。
初めて味わうタレの味を想像し、緊張しながら口に含んだところ、爆発的に駄菓子風味が広がった。
ほぼ完全にうまい棒ソース味だ。
うまい棒味の肉、これはある意味夢の食べ物である。
いままで経験したことのないうまさに驚嘆した。

うまい棒はさまざまなアプローチから新しい味の商品を作ってきたが、もしかするとうまい棒が求めているのはこの味なのではないだろうか。


はちゃー、うまい

エリンギもよし

できるだけタレ本来の味を味わおうと、エリンギも焼いてみた。
あらかじめタレに漬けて焼いたのだが、それでは少し味が濃すぎた。
それくらいあつめたタレは濃厚なのだ。
そのまま焼いたエリンギにあつめたタレを少しつけて食べてみたところ、これもうまい棒味のエリンギになった。
おそらく焼きそばソースの風味がいちばん強いのだとは思うが、そのほかのタレもそれぞれ遠くで程よく主張していて、大変うまい。


エリンギも駄菓子に

熟成している感じがする

タレが完成してから数十分経過したが、最初に焼いた肉よりもあとから漬けた肉のほうが味に深みが出てきている気がする。
お椀の中でタレが熟成しているようだ。
いらないタレがあつまったことによって、相乗効果でうまみが増しているのかもしれない。


編集部員もみんなおおよろこび

タレと僕たち

先ほどから「いらないタレ」と繰り返しているが、これらのタレも「納豆がおいしくなるように」とか「これで焼きそばを作ってください」などと、本来は期待されて生まれてきたタレだ。
けども、必要のない人には必要のないタレとされてしまい、やがてはゴミ箱に捨てられてしまう。
ところが、外の世界に出てほかのいらないタレと混ぜてみたら、それまでとは違った種類の魅力が生まれる。

いつまでもひとりぼっちでぐずぐずしていないで、外に出てほかの世界とまじわれば、違った自分が見えてくる。
タレと人間って、とてもよく似ているんだなと、あつめたタレの肉を食べながら思った。

…という、いいまとめが思いついた瞬間の僕

 
 
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