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ひらめきの月曜日
 
そうだ、肉を脂で煮ればいいんだ

笑っちゃいますよ

フライパンで表面をカリッと焼いたら出来上がりだ。

…いやもう、なんのかんの言う気が失せるような代物が出来てしまった。とりあえず写真を見ていただこう。


ぷっくり。こんなに柔らかい鶏肉は作ったことがないかもしれません。

ジューシーだとか肉が崩れるようだとか、皆さんに伝えるべき言葉はたくさんあるはずなのだが、そのどれもが的外れなような気がしてしょうがない。

早い話が、言葉を失っております。


分かりますか、この肉汁の量!
そしてこの柔らかさ! なんでこうなる!

シンプルに塩だけで味を付けたのも良かった。鶏のおいしさが本当によく分かる。いや、この風味は鴨の為せるワザだろうか?

ああ、本当に幸せだ。


残った脂で、別の鶏肉を煮よう。うふふふ。

 

これで終わりにしたいのだが

さて、皆さんはもうお忘れかもしれない。一番最初にコンロの火で煮始め豚肉のことを。

あれがどうなったのか気になりませんか。私としては、出来ればなかったことにしたいのだが、目の前には「冗談じゃねえよ」とでも言いたげに、やけに存在感のある不気味な鍋がある。

あくまで失敗例として、ご紹介させていただこう。


「無視すんじゃねーよ。ちゃんと載せろよ」

見るからにマズそうだ。箸で触っただけでカチカチなのが分かる。

これ、どうしても食べなきゃダメですかね。


とにかく硬い
なんかもう、肉じゃないみたいだ。

味自体は概ね満足だ。香ばしさもある。ただ、やっぱり硬くてどうしようもない。写真では繊維がホロッと崩れたように見えるかもしれないが、そうじゃない。ガキッ、ボロッと割れているのだ。

硬すぎて割れる肉なんて、聞いたことがない。

コンフィを直火で作る場合は、よっぽど温度管理に注意しないと大変なことになるようだ。


残った失敗作は、どうすれば柔らかくなりますか?

脂煮、おすすめです

失敗作はさておき、オーブンに入れて低温でじっくり煮たコンフィもどきは、どれもおいしく出来た。このまま保存出来るところも素晴らしいじゃないか。今回の記事のおかげで、来週は肉を食べ続けなければならないが、私にとってそれは喜ばしいことでしかない。

手が脂でベトベトになるとか摂取カロリーが恐ろしいとか、気になる点は多少あるが、それを補って余りあるくらい、脂で煮た肉はおいしい。それで十分だ。それ以外なにがあるっていうんだ。

「こうなったら本当のコンフィも食べてみたい」と、近所の気さくなフレンチというかビストロに行ったのだが、一人で店を切り盛りしているシェフに「コンフィですか? うーん…」と、渋られた。「やっぱり時間がかかるもんですか」と尋ねると「はい」と即答されてしまい、泣く泣く諦めた。

ま、疑似コンフィなら、いつでも食べられるからいいか。

 
 
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