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ひらめきの月曜日
 
食パンとスイカがだんだん高くなる道

キノコが安いぞサンデーマート

ますはサンデーマート。関東近県に展開する「マルエツ」に買収されて今はマルエツグループなのだそうだ(今回ちょっと調べてみたらスーパーの統廃合って銀行以上にすごいことになっていて収集がつかなかった)。つるかめランドのようなィスカウント系スーパーほどではないが、行ってみたらかなり安い。

私が行った日はなぜかキノコがやたらに安かった。野菜も都内スーパーの平均よりは安いように感じたし、ぜひともうちの近所に誘致したい。

いつか誰かが「安いスーパーって夏になっても焼き芋やってるよね」と言っていたのだが、サンデーマートは7月15日現在絶賛焼き芋稼働中でした。


きのこが安いぞ うだる暑さの中、順調に継続中の焼き芋

THE普通のスーパー

続いて東急ストア。撮影NGとのことで写真はないのだが、みなさんの頭のなかにある駅前にあるようなごくごく普通のスーパーを考えていただければいいと思う。

何かしら発見があるのではと思って店内を回ったのだが、どこを見ても普通でそれがすごいといえばすごい。安心のスーパー。

何か書くとしたら、食パンで一番高値だったダブルソフトがサンデーマートより2円安かったことだろうか。


坂の途中にややひっそりとある清水台東急ストア

日本一のダイエー

3軒目、ダイエー碑文谷店は全国のダイエーの中で売上トップなのだそうだ。

他の5軒が食品スーパーなのに対して7階建ての総合スーパーということもあって、ちょっとテンションの違う1軒でもある。

先の東急ストアとは価格帯はほとんど同じぐらいだろうと思っていたのだが、何しろ面積が広いので商品の幅も広かった。安いものもあるが、高いものもある。

せっかく6軒で力を合わせてきれいに並び順どおりに価格が上がる右肩上がりのグラフを作って欲しかったかったのに、突然500円の豆腐とか1785円のチーズとかを繰り出してくるので翻弄された。


高級な一面もあるダイエー碑文谷店 1丁500円の豆腐にはひもが!

そもそも、この碑文谷店は他のダイエーと比べても何か違う雰囲気がある。もともとは大型のボウリング場になる予定の建物だったそうで、来るとなんだかワクワクする気がしていたのはそのためか。


そしてなぜかピザコーナーがやたらに充実(手前から置くまで全部ピザがらみ)。ワクワク。

庶民派高級スーパー

クイーンズ伊勢丹からさき3軒は全て「高級系」といえるスーパー。だが、ここクイーンズ伊勢丹は庶民のかおりがする。

なぜだろうと考えて思い当たったのは続くザ・ガーデン自由が丘と紀ノ国屋は店員さんが買物袋に商品を詰めてくれるのに対し、こちらはセルフサービスだということ。

それでも、全体的にさすがに高級感が増してきたぞと思わせる値段設定だった。品揃えもそれっぽくなってきた。バルサミコ酢とかオリーブオイルの種類が充実していると、いつものスーパーとはちょっと違うなという気がして楽しい。


スーパーにおいては輸入物が増える=高級感なのだろうか。でも安いスーパーには別の意味で輸入品が多いよな この手のジャムとかピューレの充実も高級系ならでは

珍しい野菜も出てきたぞ ちなみに松茸はクイーンズ伊勢丹でのみ発見

ピアノの自動生演奏が始まった

いよいよラストスパートだ。ザ・ガーデン自由が丘は西武系列の高級スーパー。ちなみに“自由が丘”までが店名なので、この店舗は「ザ・ガーデン自由が丘 自由が丘店」ということらしい。ややこしい。

入るとBGMがクラシックのピアノの曲だ。これ、気付けばこれが本物のピアノの自動演奏モードによるものなのだった。おおお。


このピアノが自動演奏中

さて、「ダウンタウンデラックス」というダウンタウンが司会をするトーク番組に、出演する大勢の芸能人の普段着の値段を安値から順にランキング形式で公開するというコーナーがある。

5万円ぐらいの若いタレントから始まって、最後は叶姉妹が億単位で締めるというのがパターンなのだが、そのとき、順位と順位の間で値段が上がると司会者が「お値段、ぐぐっと上がります」という。

ザ・ガーデン自由が丘にいる間じゅう、そのセリフを思い出していた。地味なものが地味に高い。ボディーブローという言葉も何度も頭に浮かんだ。


煮しめ、630円 クッキー、1200円

ラスボスっていう言葉はこういうときに使うんだろう

じわりじわりと高級になってきたスーパーだが、紀ノ国屋はやはり頭ひとつ、いやふたつぐらい抜けて高級だった。なにせ商品を入れる袋が基本的にビニールではなく紙袋である。それってスーパーなのか。

実は今回、最後にこの紀ノ国屋で一番高いお惣菜を思い切って買うつもりでいた。買って食べて高級感を満喫してめでたし、めでたしだ。

が、前ページでご紹介の通り一番高かったのは鳥の丸焼きであった。紀ノ国屋の高級感というのは完全に予想の範疇を超えたところにあったのだ。迷うことなく、購入はあきらめた。

普通の家に唐突に鳥の丸焼き一個はあまりにも荷が重い。私はゲームをあまりやらないのだが、きっとラスボスってこういうときに使う言葉なんだろうなと思った。


なんだろうこれは 独自のフォントにも他スーパーとの立ち居地の違いがただよう

冷凍食品もいつものスーパーでは見かけないメーカー Sale! って書いてあるものがどれも高いぜ

通貨レートが違う国なのだろうか



ハマチがブリになってゆく

目黒通りでスーパーは、確かに高級になっていっていた。だからどうしたといわれればそれまでのことなのだが、ちょっと楽しい偶然じゃないか。

スーパーはスーパーだけど、最初のサンデーマートと最後の紀ノ国屋ではもう完全に言葉の意味が違うことになってる。高いからエライってことはないけれど、出世魚みたいなものだろうか。目黒通りを西に行くにしたがってハマチがブリになっていく。

そして、やっぱりスーパーはどこも楽しいんだよなあということに改めて気がついた次第です。よく海外旅行で何よりも地元のスーパーが楽しかったという話をよく聞くけど、日本のご近所のスーパーだって負けてない。ハマチもブリもおいしいぞ!

目黒通りでのスーパーマーケット巡り、はとバスにでも企画を出してみようか。

ザ・ガーデン自由が丘でかっこよかった外装の鮭らしき魚

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