世間は学校が夏休みシーズンに突入。それとは関係のない大人になっても、街を歩いていると夏休みを感じさせることに出会ったりもする。
駅で見つけた右の写真のパンフレットもそうだ。夏休みいうことでいろいろな施設や工場などが紹介されている。
その中でも特に気になったのは、表紙に写真も載っている「埼玉県防災学習センター」という施設。写真を見ると、なんだかすごいことになっているのだ。
ぜひ自分も体験してみたい。そういうわけで、行ってみました。
(小野法師丸)
●子供じゃないけど体験したい
今回、駅で見つけたパンフレットは「埼玉県ものづくりスタンプラリー」というもの。夏休み期間に家族でスタンプラリーをしながら、埼玉県内のいろいろな施設で見学や体験をしよう、という趣旨のものだと思う。
工場見学や博物館など、親子で楽しめそうな情報がかなりたくさん載っている。賞品をもらえるスタンプラリーも企画されていて、家族で楽しく参加できそうだ。
表紙にはいくつかの掲載施設が写真入りでピックアップされている。気になったのはこの写真だ。
「埼玉県防災学習センター」という施設の様子。防災についての基礎的な知識や、災害時の対処法などを学べる施設であるらしい。
さまざまな体験室も備える。写真は暴風雨の体験室なのだろう。この写真、特に青いカッパの子たちが気になった。
拡大するとよくわかるが、すごいことになっている。
暴風雨の威力がよくわかる状況。強い風でずり上がったフードが印象的だ。これは大変だ。
これは体験してみたい。こういう状態になりたい。
人は、自分がなりたいと思った自分にしかなれない。前にテレビに出てた人がそう言っていた。そういうわけで、埼玉県鴻巣市にある防災センターを訪れてみた。
防災センターへの道すがら、まずはホームセンターに立ち寄る。写真の状況を再現するには、レインコート的なものが必要不可欠だからだ。
そのため、ナイロンヤッケなるものを購入。早速着用して防災センターに赴いた。
立ち寄った店の品揃えの関係で、写真のものよりも地味な色合いになってしまった。
しかし、スタイルとしてはあの大変さを再現できるものになったとは思う。ガラスの向こうから施設の人の視線を感じたのは、私の意気込みが読み取れたからだなのだろう。
頭頂部のフードを上に引っ張って、目指している状態をイメージする。軽く引っ張っただけでは思ったよりも上がらなかった。もう少し力を入れて、グッと引っ張る。よし、この感じだ。
しかし、これはあくまで練習。この状態を暴風雨体験で再現できれば、このゲームは私の勝ちなのである。
さて、練習はこのくらいにして施設内に入ってみよう。
暴風体験以外にもいろいろな体験設備や展示のあるこの施設。煙体験コーナーでは、火事が起きたビル内を移動するという体験ができる。かなり本格的で、火事の際には煙を吸わないように姿勢を低くして移動することの大切さがわかった。
「暮らしの防災」の展示コーナーには、地球儀の形をした消火器などを展示。実際に市販されたもののようで、インテリアと防災の融合を実現していた。
そういうわけで、この施設はかなり真面目に防災について学ぶことができる。
天ぷら火災消火体験コーナーでは、画面に映し出された燃えさかる天ぷら鍋に、消火器を向けて消火するという体験ができる。火元を狙って消火するのがコツであるらしい。
そう書いてあるのに従って真剣にやったつもりなのだが、うまく消し止めることができず、右の写真のように大ごとになってしまった。画面には「あきらめて119番通報をしなさい」といったようなことが表示されていた。
残念ながら家が燃えてしまったところで、いよいよ今回メインの目的である暴風雨体験室に向かおう。