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フェティッシュの火曜日
 
iPhone、欲しいがビーズで織って我慢する


Appleから、ケータイ電話「iPhone」が発売されましたね。という説明もまどろっこしいほどに、先日の日本発売フィーバーは記憶に新しい。

私も、先日ドイツに行った折、居合わせたイタリア人夫婦がiPhoneを見せてくれたときは興奮した。写真が、指で、あんなことに!うひゃあ。

・・・ケータイを買い替える予定はないので今は心穏やかでいられるが、もしいずれ次のケータイを選ぶことになったらきっとこれは、突如として視野に入ってくるだろう、なんとしても欲しくなるだろう、という予感はする。

と長々書いているが、そのココロは「手に入るなら欲しい」だ。逃げも隠れもしない。欲しい。
でもなにぶん高いので、仕方なく「糸と針」でしのぐことにした。

乙幡 啓子



エクセル大活躍

というわけで「ビーズ織り」の登場だ。布の折織り機みたいなものでビーズを縦横に織っていく手芸だ。以前にも「iPod欲しいけどビーズでガマン」みたいな記事を書いた。そのころから進歩がないのだと思うと焦りもするが、とにかくそのときにビーズ織りのノウハウは取得した。

だが肝心なのは「織り図」だ。写真をどうやってビーズ織りに適したドット絵に加工していくか。フォトショップを使う手もあろうが、私はもっぱらエクセルに頼っている。これがあーた、なかなか大変なんですよ。


まず、ビーズの大きさと実物大のサイズとを比較・計算して、マス目の大きさと数を決定する。

エクセルの機能上、画像の上にひとつひとつ線を置いて確かめねばならず・・・。
しかもそれとは別に、隣にマス目を作って、一個一個手で色を埋めていくのだ!褒めよう!

2時間ほどかかってやっと織り図を出力。

 

○○の恩返し

織り図では、44本の縦糸が必要なのだが・・・自分の持っているビーズ織り機では29本しか渡せない。なので自作することにした。

以前聞いたところによると、専用の織り機がない場合は、お菓子の箱で代用できるという。どんなものかは具体的にわからないが、経験上こんな感じのものだろう。


右が専用織り機。左がお菓子の箱。うまいパイが入っていた箱だ。
ビーズ1個分ちょっとくらいの幅に、カッターで切り込みを入れる。ハモの骨切りに似てる。
お琴のように糸を渡す。
針にビーズを順番に通して・・・ちまちまと根気の要る作業。
縦糸にビーズを下からはめ込んで、中に糸を通す。詳しくは各自で調べよう。
織り終わったら余った糸を引っ張って整えていく。詳しくは各自で調べよう。

1段織り終わるごとに、横糸を手前にトントンと指で寄せていくのは楽しい。まさに織物を織っている感触に近い(織物を織ったことはないが)。

iPhoneの幅は約6cm、長さは約11cm。そして慣れない自作織り機での作業。最後、余った糸を引っ張っての調整作業。そんなこんなで、作り始めてからすでに7時間が経過した。


 

 
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