近所のフトン屋さんで、新しいシーツを買った。ワンタッチ方式、格安、780円。 いつもはチェックとか無地とか、無難なやつにしているのだが、選んでいる時、このバラ柄を眺めているうちに、頭の中で何か別のスイッチが入ってしまった。 「あれ……これって古くさいけど、お母さんが買ってきそうな柄だけど、良く見たら、すごく可愛くない?」 そんなふうに、思えてきたのだ。
(text by 大塚 幸代)
日本の生活に密着してる、おかん的なバラをたくさん見たい。 たぶん日本製、もしくは日本輸出用に描かれたバラたちを、じゃんじゃん見たい。見直したい。
そう考えたら、自然と巣鴨に足が向いていた。
ここはご存じ、おばあちゃんの原宿。「女子の諸先輩たち」の集う場所だ。 甘味屋(スウィーツ)、雑貨屋、下着屋。本当に内容的には、竹下通りに似ている…ような気がする。
甘いもの食べて、可愛いもの買いたい。女子の基本姿勢は幾つになっても変わらないのかもしれない。
ちょっと歩くだけで、「花柄」の洪水。他の花も興味深いのだが今回はスルーして、店頭でバラ柄だけを探して、観察していくことにする。
タオルの柄。筆で書いたような感じがかわいい。
■レディーにはバラを
今回、巣鴨を観察して分かったことは、
………という感じだ。
ボーダーもチェックも水玉も星柄も無い巣鴨で、バラ柄は絶大な人気を誇っていた。 バラって特別な花なのだなあ、愛されているのあなあ、と思いながら、大切にシーツを使おうと思う。そして今後もバラ柄たちをチェックし続けたい。