標本をとりだす
刺さっている串をゆっくりと引きぬく。串といっしょに魚が抜けてきたり、寒天が型崩れを起こすこともない。さすが強度がちがう。
どうだ!?
当初のミカンとはまったく異なる形体になってしまったが、切片を固定したという意味においては本物の標本にかなり近づいたといえよう(固定の意味合いがぜんぜんちがっているが)。 嬉しくなって次々と標本をとりだす。
夢中
とりだした標本は生臭かった。生臭い標本、あたらしい。 そしてすべてのパーツを並べてみる。
すでに順番がよくわからない
強度を得るべくゼラチンではなく寒天をつかったため、透明度が低い。中の魚がみづらいのだ。というわけで、余分な寒天を切り落とし、少しでも透きとおってみえるようにする。そして、
ついに完成した真アジの標本の姿とは……。
輪切って標本
魚体の不思議展
食べやすいように内臓が取り除かれている標本
押し寿司!?
泳ぎだす標本
標本ではない何か、ここではないどこか
前日まで野菜や果物をいじっていたのに、気がつけばなぜが急に魚を扱いはじめていた。そしてその結果、標本ぽいかどうかは別として、魚のブツ切りという、ものすごく見慣れた切り身の状態を、写真数枚を費やしてお届けすることになったのだ。なんだか急に、鍋でも食べたくなりました。
醤油と日本酒で煮立てられる標本
煮こごりではないのか
標本標本と騒いでみたが、できあがったものはどうやら煮こごりである。困ったものだ。 と言っておきながら、最初がひどかっただけに、じつは案外よくできたと満足したりしている。寒天で固めてしまうという手法はなかなか楽しいし、いろいろ使えそうだなとも思う。 しばらく動物的な写真が続いたので、最後は緑の標本でどうぞ。