駄菓子屋や100円ショップなどで売ってる玩具のひとつに、ビヨーンハンドとかのびーるぺったんハンドと言われるものがある。ビヨーンと伸びてぺたぺたくっつけて遊ぶタイプのもの。
小さい頃はよくこれで遊んでたのだが、どうも釈然としない気持ちがあった。それはのびーるとかビヨーンとか言っておきながら、どう頑張っても15cmぐらいしか伸びないのだ。えー。
のびーるというからには10m、最低でも1mぐらいは伸びてしかるべきだ。当時はそう思うばかりだったが、大人になったいまは違う。
もっとのびーるぺったんハンドを作ろうと思います。
(小柳 健次郎)
そもそもぺったんハンド(名称は色々ありますが記事中ではぺったんハンドで統一します)がなにか知らない人のために説明します。
ぺったんハンドは先端が手の形になってて全体がべたべたするゴムみたいなので出来ており、それをムチのように振って手になにかをくっつけて遊ぶという玩具だ。
要は左の写真のようなのです。
このぺったんハンド、ただ無造作にあちこちくっつけるのも楽しいが、商品によっては10点、20点など点数の付いた紙が付属するのもある。
おそらくその紙をぺったんハンドでキャッチして点数を競うというのが正式な遊び方っぽい。
そうそう小さい頃もよくこうやって遊んでた。と記憶が蘇ると同時に当時の釈然としない感も蘇ってきた。
正確に何センチ伸びるとかは分からないが、「のびーる」という言葉の持つ「伸びます!」というイメージからはほど遠い伸び具合だ。
商品としてはこれぐらいでちょうど良いんだとは分かりつつもやっぱり釈然としない。もっと伸ばしたい。なので作ることにします。
そうはいってもぺったんハンドは企業が作ってる商品なので、作り方など分からない。
そこでさっきのぺったんハンドを東急ハンズに持っていき、店員さんに恥をしのんで見せてこれを長く作るにはどうすればいいか聞いた。
ぺったんハンドを見た店員さんの第一声は、 「なんかベトベトしますねぇ」 だった。そうですよね。
話を聞いた結果、似たようなものは出来そうということで材料を買ってきた。計3500円。
作り方を簡単に言うと、まずぺったんハンドを粘土を使って長くした模型を作り、それをシリコンで型を取る。その型に柔らかく固まるものを入れて完成という手順だ。
そうすると最初にシリコンを入れるための型枠が必要になります。
本当は5mぐらいにしようと思ってたけど、後に部屋の床スペースが2mもないことが判明し150cmになった。それでも元のぺったんハンドの約10倍。ワケの分からない物体を作るには十分な長さだと思う。
次は長いぺったんの型を取るために粘土を細長くしたのをたくさん作り、型に繋げていく。
この作業はついうんことか作りがちになってしまうが、後の行程が割と時間をくうので変なことせずスッキリ終わらせたい。
型取りする準備が整ったら、シリコンを流し型を取る。
ただここで問題になるのが「何グラムのシリコンが必要か」だ。このシリコンは2200円もしたので出来るだけ最低限の量で済ましたい。とはいっても何グラムでこの型枠が満たされるのか分からない。
頭のいい人なら数式とか使って導けるのかもしれないが、そうじゃない人がとる道は当てずっぽだ。