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ひらめきの月曜日
 
忍者屋敷の防犯のガラガラ・鳴子を作る

デイリーポータルZ編集部チームを守る

当サイトの編集部があるニフティは大森ベルポートというオフィスビルにある。全社を鳴子で守ろうとするとかなり大がかりなことになるため、今回はデイリーポータルZ編集部チームの島をきっちりと防犯することにした。これでうまくいったら全社的に広めるよう総務に相談してみよう。

背を向けて2列に並んでいる編集部員それぞれの机をつたうように紐を渡し、鳴子をとりつける。机の端っこにトラップ用の紐を低く張って侵入者を罠にかけるという仕組みである。


この部分を防犯する このように配置

ひもを張って鳴子をぶら下げ 罠部分はこんな感じ。完璧に罠!

紐のたわみが全体に伝わるよう吸盤付きの穴をとりつけて通した(オフィスの引越しに対応するように着脱が楽な吸盤をと思ったらすぐ外れてしまい、結局ガムテで固定) 最初はたわみがなかなか全体に伝わらず、このポイントと紐がこすれるギリギリ言う音の方が鳴子の音より大きくて腰がくだけた。その後調整して上手く鳴子だけがなるように

思いがけない落とし穴

結界は張られた。そして結果を言うと、逃げ出したくなったのは侵入者でもなんでもなく、私自信であった。

罠をしかけた場所が大変に人通りの多い場所だったのだ。侵入者だけでなく、社員の方々が多数通るということをすっかり忘れていた。

そうなのである。同僚、先輩さらに会社の偉い人までが罠にかかってしまったのだ!

「!」とびっくりマークをつけるとなんだかおもしろおかしいが、現場はかなり気まずかった。真面目な話をしながら足早に通り過ぎる人々が次々と罠にかかっていく。

(ひもに引っかかって)「うわっ」
(鳴子の音)ガラガラガラガラー!
(青くなって謝る私)「あっ、すみません、すみません」

侵入者を防ぐどころか、この仕組みを取り付けた私がむしろ円滑なビジネスの敵になっているという状態。これはまずい。


しかも謝っているうちに今度は中央サイドで自ら罠にかかってしまうアホさ加減 結局、自分がひっかかってしまった箇所を罠部として採用することに

まさかのくせもの捕獲!

最初に罠を張った部分に比べ、新たに設置した罠部分はそれほど人通りのない場所。

誤って罠にかかってしまう人も出ず、ホッとしたような、でもこれじゃあ役に立たないよなあとがっかりするような気持ちでいた。さきほどまでは編集部の面々も作業に協力してくれたりしてバタバタしていたが、とりあえず落ち着いて全員通常の作業に戻る。

そんなときである。

ガラガラガラ! 鳴子が、鳴ったのだ!


くせものだっ う、うわあ! 忍者だー!

うおお、待てー! 御用だーっ!

やりたかったのは、小芝居でした

分かったのは、私が一番やりたかったのは鳴子を作ることではなく、「忍者を追いかける小芝居」だった、ということだ。御用だ! といって走る人の持ち物としてわざわざ提灯まで用意してしまった。

祖母宅にそれっぽい町会の提灯があったはずが当てがはずれ、仕方なく なぜかあったホッピー提灯で代用

ただ、社員の方々が鳴子の罠に次々と引っかかったのにはおどろいた。オフィスには向かないといういことは確かだが、もしかして自宅が広すぎて普段入らない部屋があるような場合、鳴子の防犯システムは有効なのではないか。

防犯用に踏むと足音が響くタイプの砂利というものが売られているそうだ。昔から玉砂利を庭に敷いたりする防犯方法の進化系だろう。同じように、手軽に作れる防犯システムとして鳴子はまさかお勧めできるという結果でもありました。ダイソーで簡単に材料もそろうよ。

最後の場面は嬉しすぎて動画も撮っていた


 
 
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