計算では成功する
力点に力を与える重り役にはポリタンクを用意した。容量20リットルのタンクなので水で満たすと20キロになる。僕の体重がだいたい60キロくらいなので、支点からの長さを3:1に設定するとだいたい釣り合う計算だ。
理屈によると支点を板の3分の1より少し僕側へずらしてやれば、タンクが力点へ落ちた瞬間、作用点がはね上がり、僕の体は浮くはずなのだ。
下の写真はこうなってくれるといいな、というイメージです。
余談だが、飛んでいるイメージ写真を撮る場合、真横よりも少し上からのアングルで撮った方がより躍動感が出ることがわかった。さらにT・斎藤メソッドを使うとより迫力が出ることも。
こういうところにマス目を使うからには結果が思わしくなかったのだな、となんとなく察した人は勘のいい人。
結論からいえば飛べなかった。
T・斉藤メソッドで迫力をプラス。
では言い訳しよう。まず、20キロのポリタンクというのは普通の人にとっては激しく重いのだ。一応持ち上がりはするのだが、1.8メートル先の力点へうまく落とすことなんて到底無理。投げようとすると腰を痛めるか直下に落ちて足を潰すかどちらかだ(僕はどちらも経験した)。
いきなり物理の落とし穴にはまった気がする。つまり物理の問題というのは理想的な状態を前提としているのだ。現実では20キロを力点に加えるだけでこれだけ苦労するなんてやってみないとわからないだろう。
板の他端に重りを投げてぴょーん!っていうのは非現実的だということがわかった。中にはこのくらいの重りを投げちゃう人もいるかもしれないが、そういう人はたいていもっと体重があるだろうから投げる距離もはんぱなくなる。つまりこの方法は無理だ。
ならばまず重りを持ち上げて落とすところから考えよう。