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ロマンの木曜日
 
明治から続くロケット祭り 朝比奈大龍勢

次の龍勢が準備開始

うわーっとあっけにとられている間に、一つ目の龍勢は終わった。
先ほど口上を述べていた人が、マイクを通して御礼を言っている。どうやら大成功だったようだ。
そうしているうちに次の龍勢が準備を始めた。
やぐらの上についた滑車で龍勢を持ち上げている。


運び込まれた龍勢(マウスオンで枠がでます)


すこしずつ吊り上げられていく(マウスオンで枠がでます)

次の口上がはじまる

次の龍勢の準備ができたころ、その連の人の口上がはじまった。
発射間隔は20分ほどだろうか。
その間観客はわいわいと飲んで食べてという感じだ。
口上が終わり「点火」の合図があると、みんな手を止めてやぐらのほうに注目する。
飲んで食べて発射見てという感じで、その時間の流れ方がとても心地いい。


するするとロープを使ってすべりおりてくる

失敗も楽しいらしい

龍勢が弾けながら降りてくるあいだ、打ち上げの口上を読み上げる人が、マイクを握ったまま「あがれ、あがれ〜」と龍勢の実況中継のようなことをする。
ここでうまく打ちあがった龍勢のときは「ええぞ、ええぞ、大成功!」とうれしそうに言うのだが、失敗してしまった龍勢の場合は「いやいや〜こりゃまずい」などという実況がスピーカーを通して会場に流れ、どっと笑いにつつまれる。
どうやら、そういう失敗のほうを楽しみに来ている人も多いらしい。


ええぞ、ええぞ〜!

このように、失敗したのも盛り上がる

曲物と呼ばれる飾りが放たれる


フライ

突然ですが差し入れです

ぬっと突然揚げ物の写真をだしてしまったが、ここで差し入れだ。
じっさいにこんな感じでフライをいただいた。
僕の隣で見ていた家族連れから、差し入れをいただいたのだ。
僕がカメラを何台も構えて撮影しているのを見て興味を持ったのだろうか、「どこから来たんですか?」と話しかけてくださった。
こういう地域に根ざしたお祭りの場合は、地元の人に話を伺うのが一番なので、僕も喜んでお話していたところ、差し入れをいただいてしまった。
「静岡はんぺんとカツオのヘソのフライだよ。」
カツオのヘソというのは心臓のことらしい。貴重な珍味で、どちらも静岡焼津ならではの名物だ。
まったく遠慮もせずに喜んでいただいた。


どんどん食べてよ、酒もあるよ

盛り上がってしまった

いただいたフライはとてもおいしい。
まだまだあるからどんどん食べてと、次から次へとご馳走になった。
こちらのSさんご一行は、隣町の焼津から来ているそうで、地元の話題をあれこれ聞きながら、いっしょに龍勢を見物させてもらった。
そもそもなんでフライなのかという話(このあたりでは、飲み会のときにフライを食べるそうだ。「東京じゃフライは食わないの?」と逆に不思議がられた。たしかにフライはお酒に良くあう。)から、Sさんが毎年参加するという焼津の祭りの話まで、おいしい料理をご馳走になりながらお酒を酌み交わした。
会場全体のの雰囲気が宴会モードになっていく中、僕も楽しい仲間に加えてもらえたおかげで、すっかり盛り上がってきた。


日が傾くにつれて、会場は楽しげな雰囲気に

 

 
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