●ポケットの中のもの

懐中時計をポケットから取りだす小さな手間さえも惜しいとひろまった（んじゃないかと勝手に推測している）腕時計。ということは、いま現在ポケットに入っているものを腕につけたら、もうそれだけで新たな便利グッズなのではないか。

『懐中時計』 → 『腕時計』　であるなら、『ポケットティッシュ』 → 『腕ティッシュ』　は、ごくごく自然な流れと感じる。

「ティッシュある？」と訊かれて、「あらあら」と慌てながらポケットやカバンをひっかきまわす冴えないぼくとは今日でおさらばだ。
さっそくその実用性をみていただこう。

どうだろう。
はたして4コマも費やす必要があったのか。そして4コマ費やしたわりに伝わった情報は「便利そう」ではなく「かわいそう」ではなかったか。

総合的にみて、腕ティッシュには検討の余地がありそうだ。

●メモとか

買い物リストや用事なんかを書いたメモ。せっかく持っていったのに、どこにしまったかわからなくなることがよくある。ポケットの奥で丸まった紙屑にはもうウンザリ。そんなあなたにスタイリッシュなこのアイテムはどうか。

でた！　もうでちゃった！　これは素敵なんじゃないか。メタルやプラスチックといった素材で選ぶもよし。カラーバリエーションも豊富でオシャレの幅がひろがるというもの。いきなりこの冬おすすめアイテムの登場だ。

……いや、ちょっとオシャレの件についてはおいておこう。あと、パーカーの袖の部分がボサボサな件についてもおいておこう。

実際にメモを挟んだ見た目はちょっとなんだが、実用性はなかなか高い。

いちいち手帳をとりだすことなく、カゴを持ったまますぐにメモを確認できる。おもったとおり、なかなかだ。
別に挟むものはメモ以外でもいいだろう。それぞれがそれぞれの挟みたいものを挟めばいいのだ。もしどうしてもオシャレに使いたいのであれば、なにも挟まなければいい。

ただ、便利とおもわれたこのアイテムにも弱点はあった。

腕につけた状態でメモを追加するのが非常に難儀である。これは実際につけてみないと考えが及ばぬ点だった。
レシートなどはお店のひとに頼み、挟んでもらうのがいいだろう。かなり甘えん坊な気分になれること請け合いである。ただ断られたときがつらい。「どうしてですか？」と、理由を訊ねられるのがつらい。断られたぼくが言うのだからまちがいない。