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ロマンの木曜日
 
外はサクッ、中はぎゅうひ
中はぎゅうひー

「外はサクッ、中はジューシー」というのは、おいしいものの表現としてよく使われる言葉だ。
ほかに「外はパリッ」や「外はカリッ」といったバリーションもある。
ぎょうざ、カキフライ、メンチカツ、鶏の唐揚げなどにこれらの表現が使われているのを目にすると、口内に唾液が広がる。

そんな、食欲をそそってやまない「中はジューシー」であるが、「ジューシー」ではなく「ぎゅうひ」、つまり和菓子の求肥だったらどうだろうか。

工藤 考浩



中はギューヒー

言いきった。
上の序文で言いたいことはすべて言いきった。
ようするに、ジューシーとぎゅうひのダジャレだ。
それだけの企画なので、もうこれ以上読み進んでもらえなくても仕方ないと思う。
それでも一応記事としての体裁を整えるため、ぎゅうひを一から手作りし、いろいろな「外はサクッ、中はぎゅうひ」を作ってみたので、もしどうしても気になると思った方は、時間の許すかぎりお読みいただければと思う。


ぎゅうひのモト

ぎゅうひのつくりかた

さて、どうやってぎゅうひを作ろうか。
以前当サイトでライターの乙幡さんがぎゅうひを手作りしていた(→こちら)。
器用さでは群を抜いている乙幡さんでさえぎゅうひ作りに手こずっている。
これは僕には無理だろうかと思ったが、電子レンジで簡単に作れるという方法がネット上で紹介されていたのでそれを試してみた。


砂糖の計量を間違えた。このあ半分しか使わなかった

それによると、
・白玉粉を水で溶く
・砂糖を入れる
・電子レンジで加熱
・練る
・もう一度電子レンジで加熱
・練る
・さらに加熱
という手順でできるらしい。
僕はサイトを読みながら作っただけだし、ここに分量やくわしい調理法を載せると、「レンジで簡単ぎゅうひの作り方」の記事になってしまい、せっかく僕が考えただじゃれがぼやけてしまうので書かない。
知りたい人は「求肥 電子レンジ」で検索してみてほしい。


水で溶いて
よくまぜて
砂糖を入れて
加熱する

どろん

最初の加熱でどろんとしたのができあがった。
これを木べらでこねて、さらに加熱した。
やや固くなってきたのでもう一度こねた。


レンジふたたび
固くなってきた

餅のいいにおいがただよう

ぎゅうひだ

ある程度固くなったら完成だ。
片栗粉を敷いた皿にのせて、さらに上からもまんべんなく片栗粉をまぶす。
これはたしかにぎゅうひだ。
こうして自分でぎゅうひを作ると、なんとなくぎゅうひがいとおしくさえ思えてくる。
ぎゅうひだ慕情。
なんてな。


つやつやしていてきれいでした

このようなだじゃれの記事なんて、読む人は少ないだろうと思い、さらにだじゃれを言ってしまった。
しかも、奥飛騨慕情などという歌を知るわけもない読者の年齢層を考えると、多くの人に意味の伝わらない、説明が必要なだじゃれをだ。
もしかしたら、これで読む人がさらに減っただろうか。

「外はサクッ、中はギューヒー」というだじゃれを思いついたときは、「これはいける!」と思ったのだが、やはり記事にするのは無謀だっただのか。
これでは僕はただ、お菓子をつくっているだけだ。
いっそのこと、追加のだじゃれでごまかしてしまえ。
しかしごまかしきれない。

そうこう言っている間に、ぎゅうひは完成した。


ぎゅうひっす

切り分けて完成

温度が下がるのを待って、ぎゅうひを切り分けた。
これでぎゅうひの完成だ。
ひとくち味見したところ、ちゃんとぎゅうひの味がする。
おいしい。
普通の安い砂糖で作ってもこんなにおいしいのだから、和三盆とかそういったので作ったら、もっとすごいぎゅうひができるのではないだろうか。


できましたよ

いよいよ本題

これで満足しそうになってしまったが、まだ「中はぎゅうひ」の「中」を作っただけだ。
これから「外はサクッ」にする工程が残っている。
以下に4種類の「外はサクッ、中はぎゅうひ」を作ったので、それぞれの写真をクリックしていただきたい。
ちなみに、ひとつを除いてたいへんおいしかった。


「外はパリッ、中はぎゅうひ」なぎょうざ
「外はカリッ、中はぎゅうひ」なから揚げ
「外はサクッ、中はぎゅうひ」なフライ
「外はカリッ、中はぎゅうひ」なたこ焼き

 

 
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