デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


フェティッシュの火曜日
 
タライでライトを作って「タライト」

珍しく、あっけなくできた

穴を開けて針金を通す、そこだけが力作業だった。他は部品と部品とつなぐだけで簡単にできた。できました。できましたけど、さて?


とにかくできたのだ。まったく照明器具に見えないな。

あまりのあっけなさに呆然として、ついついお茶の時間にするところだった。が、既存の照明との付け替え作業が待っているんじゃあ、照明の上にたまったホコリが、せっかくのお茶に入るってもんだ。

というわけでさっそく付け替え。ここは男の人にやってもらいましょう。


といっても、父だけどな。年末の掃除を前倒しだ!
それにしてもほんとによくやってくれる。

 

作品01―「人を不安にさせるペンダントライト:タライト」

スイッチを入れた。タライトは、我らの不安をかき消すかのように、まばゆく光った。


しかし不安だ。

今にも落ちて来やしないだろうか、という気にさせるのがコンセプトです。

くつろぎの和室にも、この不安感をいかがでしょうか。


やわらかい光・・・でもタライ・・・という心の振り幅は、父の顔でお察しください。

今にも落ちて来やしないだろうか、という素敵な暮らしが待っています。

明けて翌朝。郊外の田園風景に朝日がまぶしい。さわやか極まりない空気の中、タライトの下で朝ごはんを食べてみる。


うーん、・・・不安だ。

やっぱり落ちて来んじゃねえか。いや、気にしなければいい、バラエティ番組の収録じゃないんだから。・・・でもなんだか視界の上のほうに、いつも何かがあるんだよな、いかにも落ちてきそうな態のものが・・・。

天然酵母パンも、自家製野菜スープも、いまいち喉の通りの悪い朝であった。

 

「私も何かプロダクトデザインを」と志したのはいいが、できましたものはこんな感じだ。というか初めから「人のためのデザイン」ではないのだった。デザイン・フォー・ヒューマンはどこか山のかなた。

しかしこれはこれとして、日々の心臓の鍛錬や、危機管理への自覚をうながすツールとして活用されたい。

制作物、いったん置いて帰る。実家を物置代わりにしていつも面目ない。

◆話はかわりまして、自著「妄想工作」が発売中です。平たく置いてある書店が増えたようで、ありがたいことです。よろしくお願いいたします。

帯はあの方!

◆そしてイベントやります。

12月21日(日)18:30〜 乙幡啓子の“妄想工作ナイト”

来てねぇん。


< もどる ▽この記事のトップへ  

 
 
関連記事
ヤクルト容器でシャンデリアを作る
自分で自分に罰ゲーム
パイ投げエースをねらえ

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.