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新春とくべつ企画
 
渚のバルコニーで待ってみる

●せっかく来たのにふざけてばっかり

渚を求めて沖縄でまず向かったのが、宜野湾市にある魚屋さんだ。


相変わらずのテンションの高さに安心

 当サイトのライター・安藤さんの記事で紹介されたことのあるこの魚屋さん。私も気になってあとから訪れ、別の記事で書いたりもした。

  この魚屋さん、店の前に掲げてあるテーマが個性的なのが特徴だ。


左右のガムテープの張り方にデザイン性がある

 今回は訪れたのが12月下旬ということもあってか、上の写真のようなテーマ。これが魚屋のテーマなのかということとは別に、いろいろと人生の深みを感じさせる言葉だ。最後の「!」にも様々な思いを読み取ってしまう。

 いや、今回はテーマを見に来たわけではない。渚を探しに来たのだ。

達筆+ダジャレという破壊力

ゴロンゴロンしてます


 そうは言っても、まず店先で何かを焼いているのが気になる。とてもいいにおいを漂わせているそれは「道ばた焼き」なるもの。一瞬、沖縄ではそういう食べ物があるのかと思ったが、他に見かけたことはないので、たぶんこの店独自の物だと思う。

 炉ばた焼とかけているのではないか。そのアグレッシブな姿勢に、ついつい買ってみたくなる。


道ばた焼の正体

 「道ばた焼」とは、マグロのカマや身を焼いた物。かぶと焼タイプもあったが、今回はこちらを選んでみた。うん、これはうまいぞ。

 …もしかしたら渚のことを忘れていると思われているかもしれないが、決してそんなことはない。以前この店を訪れたときに撮った写真をご覧いただこう。


2005年訪問時の写真

 おわかりだろうか。写真では文字がぼけて写っているのだが、この店の隣にある炉ばた焼の店が「なぎさ」というのだ。(安藤さんの記事の最後の写真でもよくわかります)

 我ながらよくそんなことに気がついたなと思う。自分の中に潜んでいた渚察知能力の高さに驚いた。そういうわけで、意外な展開が待っているとも知らずにここへやってきたのだ。


んー?

あれー?


 おかしい。なぎさじゃなくなってる。

 炉ばた焼の店はあるのだが、店の名前が違う。魚屋さんに話を聞いてみたところ、確かに以前は「なぎさ」という店だったが、店主が替わって店の名前も変わったのだそうだ。

 また一つ失われた渚。これも自然破壊ということだろうか。

 だからそうじゃないだろう。沖縄まで来て何やってんだ。スナックから炉ばた焼って、微妙に変わっただけだろう。

 聖子ちゃんと待ち合わせる渚は、こういうことではないはずだ。そろそろ本気で渚を探さなくては。


本気度が高まると行動がおかしくなる

 そういうわけでやってきたのは、離島に行くためのフェリー乗り場。やっぱり渚の本場は本島じゃなくて離島だろう。

 根拠のない思いこみが自分を駆り立てる。果たして渚のバルコニーは見つかるのだろうか。


 

 
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