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ちしきの金曜日
 
みんなで建設中のジャンクション鑑賞

■「ここが好きなんですよ」と思わず漏らした


プロも「この場所が好き」と思わず漏らした絶景。

ループだけでも他に類を見ないすてき構造物なのだが、前述したようにここ大橋ジャンクションにはトンネル部もある。

いよいよそのトンネル部へ向かおう。

今回の催し全体を通して最も面白かったのは、ループ屋上からトンネル部へ向かう途中、上空を3号渋谷線へとつながる架橋の一部がまたいでいるスペクタクルな場所へ来たときのことだ。案内してくださった首都高の方が、こう言ったのだ「わたしはここが一番好きなんですよ」と。

いままで、工場とか団地とかで、同じように本職の方にお話をうかがいながら見学させていただいたことが何回もあるが、こういうエモーショナルな発言を耳にしたのは初めてだ。どちらかというと「こんなのが好きなの?変わってるねえ」と苦笑混じりの反応をされることが多い(もちろん多分にポーズも混ざっているとは思うが)。

やっぱり現場の人もぐっと来ちゃうんだ!ととても嬉しかった。おそらく「思わず漏れた一言」だったと思う。それもこれも愉快な仲間たちの盛り上がりのおかげだ。ほんと、みんなを連れて行ってよかったよ。


ちょっと離れたところから見ると、こんな。

たしかにかっこいい。ループのとぎれ目、大きく空をまたぐ架橋、そして傍らには後述する縦坑。いま大橋ジャンクションで一番熱い鑑賞スポットだ。一同も思わず見とれた。

個人的には上の写真背後にも見える、これにぐっときた。

これは工事中の架橋を支える仮設の柱を支える柱だ。最終的にここに柱はないのだが、いまは必要。で、ここはループ部なので、下からこうやってぐいと支えてやらないと上に仮設の柱を立てられないということ。ぼくが何言ってるかわかるかな?いいやわかんなくても。とにかくぐっときたんです。ぼくは。

■ハイライト、縦坑

さあ、おまたせしました。山手トンネルがひょっこりと顔を出す、大橋ジャンクションシールドトンネル部の縦坑だ!


どーん!これが縦坑。すごい。すごすぎる。深さ40mだよ?シールドトンネルの断面をこういう形で鑑賞できるってなかなかない。盆と正月がいっぺんにやってきた感じだ。国宝に指定していただきたい。

上の写真の向かい側から見ると、こんな。正面にいるのが愉快な仲間たち。スケール感が伝わらないなー。もどかしいなー。

1ページ目のシールドマシンは、一回目に訪れたときに見たもの。そのときはまだ山手トンネルを掘っていた。

上の写真で上下に2つトンネルが見えるが、新宿方面からやってきたシールドマシンがこの縦坑で180度向きを変えてまた掘り帰っていったのだ。

だってさ、シールドマシン、重さ2000tだよ?2000tって一体何トン?ってぐらい重い。それをこの縦この中で、なんと吊ってぐるりと向きを変えたわけ。ていうことは、この縦坑の構造がその重さに耐えられるってこと。すげー。

 

■もう一回みんなで行きたい

中央環状新宿線は2009年度中に開通する予定。東名から東北道へ抜けるのに都心環状線に入らなくてよくなる。きけば現在の都心環状線はその交通量の約6割が通過するだけだという。きっとかなりの渋滞緩和になるだろう。

というか、なんかひとりで、すげーすげー言ってるばっかりで空回りだった気がする。しょうがないよ、これ、実物見ないと分からないもん。

もしこの記事を見て見に行きたくなった人がいたら、一緒に首都高さんにおねがいしましょう。大橋ジャンクション鑑賞に対する熱意のほどをしたためたメールをぼくに送ってください。たくさんあつまったら首都高さんにおみせしてあらためてお願いしてみます。今回は平日だったけど、ぜひ土日で。


■みんなで見ると楽しい

つぎはこれを見に行きましょう。興味ある方はぜひ。

一人で見るのも好きだけど、みんなで見に行くのも楽しい。

とくに、ジャンクションとか、工場とかそういうものにぐっとくる人はまだまだ少なく、仲間を見つけるのが難しのでなおさらだ。

ということで、次回は以前デイリーで書いて以来ぼくが夢中の高架下建築をみんなで見に行こうと思います。興味ある奇特な方は、ぜひ。詳しくはこちら


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