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ロマンの木曜日
 
「通りゃんせ」発祥の地で歌詞の意味を探る

三芳野神社

歌詞の解釈はさておき、なぜこの三芳野神社が「通りゃんせ」と呼ばれるのか。
調べたところによると、こうである。


これが天神さまの細道じゃ

この神社は川越城ができる前からあって、地元の人の信仰の対象だった。
川越城築城により、神社はお城の敷地内になってしまった。
そのため、一般の人は参拝できなくなってしまった。
けれども、地元の人々の信仰心があついため、特別に時間を区切って参拝を許した。
参拝客に紛れて敵方のスパイが入り込み、城内の機密を持って外に出るのを防ぐため、出口でのチェックを厳しくおこなった。
それが「行きはよい、帰りは怖い」となる。


参道は若干変化しているそうだ

例に漏れず、この神社も猫が多い
数匹いた

たしかにぴったり

なるほど、僕の解釈よりも理にかなっている気がする。

お昼過ぎに会社を出て、三芳野神社に着いたのは午後4時過ぎだった。
周囲はほんのりと薄暗くなってきたが、「怖い」というほどの暗さではない。
しかし、「帰りはこわい」というちょっと唐突で意味深な歌詞も上記の説で説明がつく。


公園のさみしげな動物も歌のイメージにあっていた
通りゃんせ


由緒ある神社

童謡の舞台になったといわれるだけあって、しっとりと落ち着きのある雰囲気の神社だ。
子供の頃からなじんでいた童謡がここで生まれたと思うと感慨もひとしおだ。

どこか懐かしい境内の様子とあいまって、ここが「通りゃんせ」の発祥地だという思いは強くなった。


これが発祥の碑

通りゃんせに関する新聞の切り抜きも
絵馬にも「通りゃんせ」の文字が

天神さまの細道を「帰り」方向から見たの図

もう一つ、小田原にもあるのだ

すっかり納得して忘れてしまいそうになったが、もう一つ、神奈川県の小田原にも「通りゃんせ発祥の地」があるのだった。
そちらも見ておかないと、「通りゃんせ」を理解したとは言えまい。
翌日、小田原へと向かった。




 

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