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ひらめきの月曜日
 
駅の案内板を巡ると「東京」が分かった気になる


こういう名所があってもいいと思う

 駅のホームには、その駅から近い名所を案内する看板がある。あの案内板を見ると、街の特徴がだいたい分かったりする。

たとえば「麻布十番は国際色が豊かだ」と雑誌に書かれていてもあまり信用できないが、案内板に大使館の名前が多いことで納得する。街で外国人に出会うより、案内板に書かれていた方が説得力がある。

初めて訪れる駅の場合、まずこの案内板を見るのが楽しくて、つい写真を撮ってしまうのだ。

榎並 紀行



案内板で街のエッセンスだけ堪能する

東京の街には、それぞれ色々な顔がある。もし観光のために上京して、時間のない中で東京のエッセンスを堪能するならば、案内板を鑑賞してまわるのがいいとぼくは思う。


名所があまりない駅の場合は、小学校や消防署などを案内していることが多い
都心に近付くと名所が増える。カタカナも増える。写真は東京メトロ六本木一丁目駅

改札の外に出て、散策しながら名所をめぐるのは時間がかかるが、案内板だけを見て回るだけならすぐだ。お金もかからない。街のエッセンスだけなら、それだけで十分堪能できる。

●東京メトロ「麻布十番駅」
異国情緒をうたい文句にする観光地などで、あまり異国を感じたことはないがこの案内板からはもの凄い異国情緒を感じる

●東京メトロ「霞ケ関駅」
省庁が羅列された案内板には特別なかっこよさがある。様々な分野における日本の中枢が、ここに集約されている。官僚の不祥事や天下りに憤ってみても、実際には案内板の文字にすら権威を感じてしまうのだ

●東京メトロ「永田町駅」
衆議院や参議院、国会など、うかつに写真を撮ると怒られそうなスポットが多い。永田町は「政治家」、霞が関は「役人」の街とかいわれるが、なるほどこういうことか。と分かった気になる

●東京メトロ「大手町駅」
オフィスビルだらけ。ビルの中ではおそらく億単位の痺れるようなビジネスがやりとりされているに違いない

●東京メトロ「桜田門駅」
桜田門といえば警察だが、それだけでなく司法関係のスポットも多い。やたら威圧してくる案内板である

●東京メトロ「東大前駅」
名所の数は少ないが、ただひとつ「東京大学」というスターを擁しているだけで、凄い価値があるものに思えてくる。東大と同じ舞台に立つと、ぜんぜん知らない他の学校も何となくかしこそうに感じられるから不思議だ

こんなふうに案内板をぼーっと眺めてまわるだけで、東京のことがだいたい分かった気になるのだ。あくまでエッセンスだけだけど。

なくなってしまった名所はシールで隠す

ところで、案内板に載っていた名所がなくなったり、移転したりすると文字の上にシールを貼って隠してしまうことが多いのだが、そういったシールを見ると何だかもったいないような気がしてくる。案内板に載りたいスポットなんていっぱいあるはずなのだ。

しかし、案内板の名所は50音順に並んでいるため、新しい名所といえどそのまま差し替えることは極めて難しい。
たとえば下の写真であれば頭文字が「た」〜「と」の間で始まる言葉でなくてはならない。


何が書いてあるのか、はがしたいけど我慢

これは上手いこと差し替わったケース
透けて見えるが、今はもうない名所たち

当サイトゆかりのスポットを案内してほしい

東京メトロの駅をざっとめぐっただけで、かなりのシールが貼られていた。多分新しい名所ができても、当該の場所に当てはまらないために掲載を見送られたのだと思う。

ならばどうだろう、これらの場所に当サイトゆかりのスポットを載せてもらうというのは。

たとえば、先日の大坪さんの記事『大怪獣、新宿にあらわる 』に登場した新宿コクーンタワーである。


デイリーゆかりの名所① 「新宿コクーンタワー」

「怪獣が今壊すならコレ」と記事のなかでも触れられているほどの名所だ。その名前も、現在新宿駅の案内板に貼られているシールの場所に当てはまる。

お次は後楽園駅の案内板。記事は梅田さんの『金魚が泳ぐ怪しい喫茶店』からで珈琲金魚坂。


デイリーゆかりの名所②「珈琲金魚坂」

いける。けっこう当サイトゆかりのスポットで東京中の空白を埋め尽くせるんじゃないだろうか。

次は大手町駅。記事は松本さんの『川越の東京、東京の川越』に登場するコレである。


デイリーゆかりの名所③「失禁するほど格好良いビル群」

固有名詞が羅列されただけの殺風景な案内板に、ひとこと気の利いた感想を加えただけで、ものすごく心惹かれる名所となった。こんなキャッチコピーを目にしたらビル好きでなくてもA8出口に一直線だ。

そして、王子駅。ここはなんといっても小野さんのこの記事だろう。


デイリーゆかりの名所④「ちんちん山児童遊園」

ちんちんと聞いてニヤニヤする自分にさよならを』に登場するちんちん山児童遊園である。

本来殺風景なだけの固有名詞にも関わらず、これだけ温かみのある字面はそうないだろう。他の名所が全てかすんでしまうインパクトである。

これだけは、本気で東京メトロに陳情したいと思っている。

案内板めぐり楽しいですよ

駅の案内板を見るとその街の特色や訪れる人々のパーソナリティが何となく分かった気になる。それが楽しいのだ。特に東京のように街によって個性がはっきりしている都市の案内板めぐりはなおさらだ。

デイリーポータルZに特化した案内板があったら、もっと楽しいけどね。


 
 
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