オムライスやオムレツにケチャップで字を書く。 子供の頃はとても楽しんでやっていたが、大人になった今は、いや今でも楽しい。 でも、一度書いてしまうと、ケチャップだけをぺろっと舐めでもしないかぎりもう一度書き直すことはできない。 オムレツを食べる機会は、そう毎日やってこないので、ケチャップで字を書くという楽しみは、限られたものになってしまう。 これをなんとかしたい。 何度でも、自由に書く事のできる夢のケチャップを作ろう。
(工藤 考浩)
使い切ったケチャップを再利用
先日ケチャップが無くなった。 ほんの少し残っているのをぎゅっとしぼり出して、最後まで使い切ったあと、新しいのを開封して思った。 この空き容器に赤い半固体状のものを詰めれば、何度でもケチャップ風の文字が書ける魔法の道具ができあがるのではないか。
さっそく作ってみる
漠然と「赤い半固形状のものを詰めれば」と考えているだけなのだが、何を入れればケチャップ風に文字が書けるか。 東急ハンズに行けばケチャップの代替になるものが見つかるのではないかと思ったのだが、その前に寄り道した100円ショップのダイソーで必要な材料がひととおりそろった。 …と思う。 これで「ケチャップ文字を何度でも書ける道具」が作れるのかどうかはまったく手探りだが、とりあえずトライしてみよう。
木工用ボンドで
ケチャップの変わりになりそうな半固体状のもの。 少し考えてみたのだが、さいしょっから赤い半固体状のものは思い浮かばなかった。 いちばん最初に思いついたのは木工用ボンドに色を付けてみるのはどうか、というアイディアだった。 子供のころ、木工用ボンドに青や黄色の絵の具を混ぜて、それで絵を描いて遊んだ記憶がある。 木工用ボンドは、元々は白いが乾くと透明になるので、それで行けるんじゃないだろうか。
ちょっと白子が食べたくなった。 鍋の季節もそろそろ終わりだ。 それはともかく、色を付けよう。 ケチャップは、ほんとうの真っ赤ではないので、朱色の絵の具を購入してきた。
サーモンピンクだ
できあがったものは、ケチャップというよりも、マヨネーズとケチャップを混ぜて作ったソースみたいになってしまった。 うちの実家では、これをオーロラソースといっていたが、本物のオーロラソースというのは、ケチャップもマヨネーズも使っていないと聞いて衝撃を受けた思い出がある。 いずれにしろ、今僕の目の前にあるのはケチャップとはちょっと遠いものだ。 これが乾くと透明になるのだろうか。