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ひらめきの月曜日
 
ジャガイモでジャガイモを漬ける

そして丸2日が過ぎた

ぼんやりぼやぼやしている間に2日間が過ぎた。平日は日中会社にいて自宅にはいないので、ジャガイモ床にあまり思いをはせることなく過ぎた2日間であった。


2日後の床の様子はこのような感じ。あまりお変わりない

発酵したり組織に何か変化があるというより、味を馴染ませるために休ませているだけ(だと思う)なので見た目にほとんど変りはないように見える。

味はどうだろう。

そりゃあ、しょっぱいことに変りはないと思うが、やはり確認せねばなるまい。



まあ、しょっぱい。これがジャガイモ床か……! ただ、味にまろやかさが出たような気はする。

早速漬けましょうよ

上記の写真で着ている部屋着の「54」は、私の生年「昭和54年」をあらわしていることはさておき、漬床も無事ととのいましたので早速漬けて行きたいと思う。

表題の通り、漬ける材料はジャガイモ、だ。

噂によると、ジャガイモを糠漬けにする地域というのもあるらしいし、ネパールにはジャガイモの漬物も存在すると聞いたことがある。そういや一度だけ行ったことのあるドイツではジャガイモのピクルスを食べた。

漬物にジャガイモ、意外なようだが大丈夫なはずなのだ。

今回は糠漬けなどで大根やきゅうりをそうするように、ジャガイモも生で漬けてみることにしつつ、押さえとして固めにゆでたものも漬けてみよう(ジャガイモのピクルスは大抵固ゆでのジャガイモを使うようです)。


右:茹でジャガ 左:生ジャガ 右上:押さえの大根(葉に近い場所だったためかなり緑色です)

漬けるというより「揉む」

田中さんレシピによると、野菜は食べやすい大きさに切ってビニール袋に入れてキュウリ5本につき大匙2くらいの漬床を入れて揉むべし、とのことだった。

糠漬けのように床の中にずっぽり埋めるイメージだったが、浅漬けの素みたいな手法でジャガイモ床は使うようだ。


生ジャガにジャガイモ床を揉みこみ 茹でジャガは揉むと崩れそうだったので、振った。あ、シャカシャカポテトだ

そしてまた一晩置く

準備ができたら、好みの味になるまで置く。だいたい一晩というのが普通のようなので、それにしたがって、大根とジャガイモの入ったジップロックを冷蔵庫に入れて、寝た。

とまあ、ベンチタイムの多い企画で恐縮です。一晩私と漬物が寝ている間に関係ない写真を見てお待ちいただければ幸いです。


2006年にドイツに行ったときの機内食。麺、パン、米、イモと考えうる炭水化物を網羅 何かをたくらんでいるかのように見える人形焼(後)と、何もしらないでのんきな人形焼(前)

夜が明け、漬物は漬かった

そして朝である。ジャガイモ漬けの漬物たち、果たしてどんな味になっているのか。


まずはジャガイモより先に大根を

……甘い!!

もともと葉に近い部分とあって甘い大根ではあったが、それにしても甘い。ほんのり甘い漬け物でやけに後をひく。美味しい。

あんなにしょっぱいジャガイモ床だったが、しょっぱさが全くないのが不思議だ。あ、そうか、水と一緒に塩分は流れたのか。

ではではジャガイモは。


右:茹でジャガ 左:生ジャガ

茹でジャガの方はジャガイモ床の味がそのまんま染み込んだようで(そりゃそうか)、かなりしょっぱ目だった。でも、フライドポテトみたいに付け合せに使えそうなパンチのある味。おいしい。


ご飯のお供に入れてみた

お弁当、といよりもどちらかというとビールお願いします! という味であった。

生の方はやはり残念ながらそのままで食べるにはでんぷんのこなっぽさが口に残ってしまって厳しい。そういえば、切ってから水にさらしたり塩をもんだりせずそのまま漬け込んでしまったのだった。そりゃ口のなかがザラザラしますよね。

仕方がないので、生の方もレンジで柔らかくしてみた。ら、これが美味しかったのだ。


ちょっとこげてしまいましたが、美味しい

軽くレンジにかけたのでシャクシャク感も残っているし、塩で水が出してあるのでしょっぱさも丸くてほんのり甘い。ひゃー。

その後、きちんと切って→水にさらして→塩でもんで→漬けると手順をふんで作ってみた。結局は生で食べられず(品種が男爵だったのも生には向かなかった)、レンジであたためたのだが、レンジアップさえすれば水にさらしたり塩もみしなくても味は同じように思えた。


右:茹でジャガ

ジャガイモのジャガイモ漬け、完成

ジャガイモのジャガイモ漬けは漬けてからレンジで柔らかくして食べるのが今のところの正解のようだ。おつまみに1品何かというときにこれは丁度いいですよ!

さらに、せっかくジャガイモ床が余っているので色々と手を広げてみることにした。

そして、まさか麺に合うのでは? という希望もわいてきたのである。


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