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ひらめきの月曜日
 
千葉の伝説のぼたもちがスゴイ

ぼたもち・お萩というと荒くつぶしたもち米をあんこでくるんだもの、というのが一般的だと思う。

ただ、むかしからある食べ物だけに地域やそれこそ家庭単位で作り方や材料の分量は微妙に違う。奥が深いだけにもち米にイモを混ぜて作ったり、もち米を使わず里芋のぬめりで新米をつないで丸めるようなものもがあると聞いてもそうは驚かない。

だが今回 知った千葉県船橋市飯山満町に伝わる(成田や船橋の一部と市川の行徳地域という話も)という「ぼたもち」はそういった「奥が深い」では言い表せない体のぼたもちであった。概念をうちやぶっているといってもいい。まずはそのたたずまいをご覧下さい。どうぞ。

(text by 古賀及子

どーん。古賀が再現した、その「ぼたもち」

これが、ぼたもち

あっ、と声を上げてしまった方がいたら嬉しい。私も最初にこのぼたもちを本で見たときは唸った。たぶん「ぬっ」とか言った。

このぼたもち、丸めずにお重に敷き詰めてある。そういうものらしいのだ、千葉の飯山満のぼたもちは。

私が見た本というのは、郷土料理を地域のおばあさんに聞いて集めたというレシピ集。各地のぼたもち、おはぎをまとめた項があり(すごい項だ)、その中で発見した。

本には、この地方ではぼたもちは丸めずにお重に敷き詰めるのが特徴であるといったことが普通に書いてあった。どぎまぎ読んだ私としては拍子抜けだ。なんでこうなっちゃったのか、今でもそうやって食べているのかなど知りたいことだらけなのに。

詳しくは後で調べることにして、本に書いてある通りにとにかく作ってみることにしよう。

そう思ってあんこを炊くために小豆を買いに行ったらスーパーの小豆の棚に「お彼岸」の文字が……。そういえば3/17からお彼岸だ。お彼岸といえば言わずもがなぼたもち。

ぼたもちの神様に呼ばれている!


ちなみに本には「ささげ」を使うと書いてあったが、高いので小豆にしておきました もち米は買ってみたら自宅にストックがあってガックリ

初心者には作りやすい飯山満ぼたもち

実は私は今回がはじめてのぼたもち作りだったのだが、ずいぶん簡単で驚いた。やったことといえば、あんこともち米を炊いたくらいだ。

なにせ飯山満のぼたもちは丸めなくていいときている。材料が炊けたらあんこ、もち米、あんこと順にお重に敷き詰めるだけ。忙しい主婦の手間をはぶいたというのもこのぼたもちの大きな理由かもしれない。

もち米4に対して普通のお米1を混ぜて炊くとあったのでそこは従ったが、あんこは特に記述がなかったのでかなり甘さ控えめにしておいた。


ホンモノはきっとガツっとした甘さの餡なんだろうなと思いつつ

もち米って普通に炊飯器で炊けるんですな。炊けたら軽く搗く

半殺し

おはぎ作りの途中に物々しい小見出しが出してしまいましたが、こうして普通のお米をまぜたもち米を荒く搗くことを「半殺し」というんだそうだ。杵で餅をつくようにきれいにつけないことから、そう呼ばれるらしい。今回のことでいろいろとぼたもちについて調べていて知った。

郷土料理の世界ってこういう唐突でなげやりだったり凶暴な一面があると常々思う。

さて、用意ができたらお重に敷き詰めていきたい。今回はもち部分は2合、あんこは250gを炊いた。あんこはきっと余るだろうと思ったので、3分の1くらいは後で食べる用に分けて砂糖は入れず塩だけで煮たので(後で随時必要なだけ砂糖を入れて煮なおそうと思ったのだ)用意したのは200g弱だろうか。


準備は万端

お重はライター高瀬さんが別件で我が家に持ってきて忘れていってしまったものを借用した。このお重、小ぶりで背も低く、重箱いっぱいにぼたもちを敷き詰めるにはちょうど良すぎるサイズだったのだ。


ぺたぺたと壁をぬるようなきもちでお重に敷いていく 敷き詰めたら半殺しにしたもち米を乗せてまた敷いて

最後に残ったあんこを……あれ

大量の米と餡を使うという事実

なんと、あんこが足りなくなってしまった! 下に敷いたあんもギリギリの薄さにしたにもかかわらず、だ。

本に載っていたぼたもちはきっちりお重のギリギリいっぱいまであんこが詰まっていた。まさかそんなにあんこも餅も必要だとは。


この状態、ぼたもち作りの前日に→ 突然南の空から曇ってきたので写真に撮っておいたのだが、そのようすにそっくりだ。暗示か

あわてて自宅用に別にしておいた甘くない状態のあんこを乗せて急場をしのいだ。

小さめサイズのお重がなかったら、もっともっと大量の材料が必要だったはずだ。恐ろしい。高瀬さん、ありがとうございます。

さて、まさにお重いっぱいに出来上がったぼたもち、早速食べてみようじゃないですか。ぼたもちというと昔はお彼岸の他にお祝い事やお祭り、仏事(※)なんかのときの他に、農作業の合間のおやつとして食べられていたらしい。

ということで、それをイメージして野外での作業のあいまに食べることにした。

※ちなみに仏事の場合はお重の一番下にあんこを敷かないらしいです。これも今回の参考文献に書いてありましたよ。


そうして何とかかんとか作り上げたのが、最初に出した写真 食べましょう、みんなで

  試食、そして飯山満ぼたもちについての調査 >
 


 
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