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ちしきの金曜日
 
学生焼酎飲み比べ 〜大五郎はどれだ〜

1:大五郎 2:大樹氷 3:宝焼酎 4:スピリタス

最初にテイスティング

まずそれぞれの味を見極めて、それから利き酒に移ることした。 エントリーNo.の順番に、紙コップに番号を1・2・3・4と書き、紙コップに注いで4種類の酒の味を飲み比べてみた。飲み方はもちろん常温ストレートだ。 本当の焼酎の味を味わうには常温ストレートだと、知り合いの酒飲みの人が言っていた。そして、男としてもなんか、「常温ストレート」というのはかっこいい気がする。そうして臨んだテイスティングだったが……

 

学生たちが花見をする中、一人手酌。

男は黙って常温ストレート。(略してJS)

 

味が分からない……

味わっていくうちに絶望的な気分になった、としか言いようが無いのだけれど、4種類の酒の味の違いが全く分からない。正直、さすがに4倍希釈スピリタスは分かるだろう、と思って始めたトライアルだったが、恐ろしいまでに他の三つとの差異が感じられなかった。どれも判で押したように同じ味がする。

本来ならば、デイリーポータルZらしい六角形グラフを書いて味の違いを表そうと思ったのだけれど、渋み、香り、コク、どの要素にも味の差異が見出せない。

それを承知でグラフに表すならこうだ。

酒の勢いの告白は失敗します(経験者・談)


これは……学生時代の花見の思い出その物じゃないか。

 

だんだん『大五郎』の味が見えてきた!

続いて利き酒に移ります

それでも何度かローテーションして飲むうちに、味の向こう側が見えてきた。宝焼酎にはほんのりと冷たい口当たりがある気がする。スピリタスは少し甘味が薄い気がする。大五郎は香りがやや荒々しい気がする。この感覚を頼りに、コップをランダムにシャッフルし(一人で)、大五郎を当ててみることにした。

そして4つのコップの酒をテイスティングし、そのうちの一つを「これが『大五郎』だ!」と引き当てた。

そのコップに書いてあった番号は!

3番は『宝焼酎』。


さっきのつかめた感覚は、夢まぼろしの類だったっぽい。

 

一人で焼酎と対話。周囲は楽しく盛り上がっている。

スピリタスなら分かるかもしれない

しょうがないのでハードルを下げ、スピリタスを探すことに目的を切り替えた。スピリタスはウォッカなので、他の3つに比べて、香りが穏やかだった。(気がする)もう一度気持ちも新たにし、4種の酒を充分に味わって、味を覚え、そのイメージを作り上げた。僕とスピリタス、僕と大五郎、それぞれが1対1の真剣勝負。この間、僕は周囲の喧騒も気にせず、誰よりも深く大五郎と、スピリタスと語り合った。そしてコップをシャッフルし、テイスティング。

「これがスピリタスだ!」 というコップを一つ選んで、その番号を見た。

1番は「大五郎」。


僕は、どこで、何を間違えたのだろう。

 

ここに写っていました。男3、女1のグループ。

強力な助っ人、若者4人組あらわる!

そんな絶望している折に突然、「写真、一緒にとりましょぉーよぉー!」と知らない若者がからんできた。撮影をしていたすぐ後で、穏やかに飲んでいた若者4人組だ。

きっと僕が一人で三脚を立てて、焼酎を飲み撮影をしている痛々しい姿を気遣ってくれたのだろう。 なんか気の良さそうな子だったので僕も嬉しくなり、一緒に写真を撮らせてもらったら、案の定、「これ何の撮影やってるんですか?」と聞かれた。

非常に説明しづらい。

説明しづらかったけれど、せっかくからんでくれて仲良くなれそうになったし、理解ある若者たちであることを期待して、企画の趣旨を一から説明してみたところ、「そんなの絶対分かるじゃないですか!」と、頼もしい言葉を返してくれた若者が二人もいた。

最初にからんできてくれた「くさ君」と、女の子の「えいこちゃん」だ。

そこで彼らの力を借りて、企画を進めることにした。

 


全員21歳。幼稚園からの幼なじみらしい。

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