隅田公園魚つり場は桃源郷

最後にやってきたのは、墨田区にある隅田公園魚つり場。その名の通り、墨田川沿いの公園内にある区営の魚つり場だ。

ここがまたコンパクトな都市型桃源郷みたいで素晴らしかった。

ピンクの花びらが浮かんだ池で釣り糸を垂れる。いい日に来たなと思った。手すりがなく水面が近いのが嬉しい。これなら自前の網が使えるからというのもあるのだが、水との距離が近いほど、日常から遠い世界にきた感じがしていいのです。

ここは江東区の釣り堀に比べればぜんぜん小さい池。釣り堀というよりもコイに餌をやって楽しむ場所っぽく、「釣り禁止」の看板があってもおかしくないような池である。でも釣り堀。

最近埼玉に引っ越したばかりだけど、もう次の引っ越し先を江東区にするか墨田区にするか迷っている自分がいる。

入場料は30円

この墨田区に見つけた小さな桃源郷は、区営なのだが無料ではなく有料の施設。

といっても入場料はたったの30円。老舗の洋食屋とかによくある「創業時の価格表」が貼ってあるわけでなく、現在の利用料金が30円なのだ。

30円。無料よりもある意味安く感じる値段設定である。家の近所の川で釣りをするのだって遊漁料が1日400円かかるのに。

100人が入場しても3000円。 30円という金額を支払ったのは駄菓子屋以来だろうか。

ここの釣り堀も貸し竿などの道具類は置いていないので持参する必要がある。

それにしても30円かー。

堪能しました

10年通っている常連さんの話によると、ここは6年前にコイからヘラブナの釣り堀に変わったそうで、マブナや金魚もいるらしい。今日は練り餌を使うけれど、小学生の頃のように、その辺でミミズを掘って餌にするのも楽しそうだ。

今、「小学生のころのように」とかいったけど、よく考えたら大人になってからもミミズを掘って釣りをしているな。狙いがフナからウナギに変わっただけで。

こういう誰でも釣れそうな池でもやっぱり腕の差ははっきりと出るようで、常連さん達が簡単そうに釣る中、私は閉園近くまで粘ってようやく一匹。でも納得の一匹。

今日一日付き合っていただいた安藤さんに、「寒くなってきたから、そろそろ帰りましょうか」といいながらも、まだ釣竿をしまいたくない気分。

このまま家に帰るのがもったいないような、素敵な一日でした。