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ロマンの木曜日
 
飛べ、シダ植物!


今回の主役のシダさんです。どうも。

シダ植物は飛ぶ。優雅に、そして颯爽と。何を言っているかわからないと思うが僕も初めは解らなかった。

高校時代に部活動で走っていたら先輩が山の中から現れた。そしてシダ植物を飛ばし始めた。先輩の行動に驚いたがそれ以上にシダ植物の飛行能力に驚き、心奪われた。そんなシダ植物の飛びっぷりを紹介したい。

尾張 由晃



実際にご覧ください

と言っても全然解らないと思う。実際に動画で見てみてください。



どうですか、この飛行能力。空中で全くぶれない安定感。飛んでる所を見てからシダ植物の形状を見るととても飛行に適してる気がしてくる。鳥とかグライダーとかはシダ植物を参考にしてるんじゃないだろうか。アンサーソングならぬアンサーシダだ。鳥=アンサーシダ。


こんなに飛んだ。


さっきの動画では飛距離が解りづらいが実際はこれくらい飛んだ。7メートルくらいか。滑空でこれは凄くないかい。

 

シダを飛ばすには

さぁ、これを見たら飛ばしてみたくなったでしょう。

僕も初めて見たときすぐに飛ばしたくなり、先輩にどうやって飛ばすのか聞いたら「知らんよ、ちぎって投げたら飛んだんやもん」って言われた。なぁんだ。と思い、実際に飛ばしてみたら飛ぶシダと飛ばないシダがある。そらそうだ、どんなシダでも飛ぶのならば今頃空一面シダ植物だろう。いろいろなシダを飛ばしていく内に飛ぶシダの法則が解ってきた。

僕は植物学的な知識は無いがシダを飛ばしに関してはトップレベルにあると思う。シダ飛ばしは投げ手1割シダ9割と言われる世界。まずはいいシダを探そう。


この形のシダが飛ぶ。
この形のシダは飛ばない。
一枚葉では難しい
この形も惜しいが違う。

どのシダもよく山に生えているものだがその中でも二股に分かれていて羽を広げたように見えるものが飛ぶ。正月飾りなどに使われるもので、調べてみると裏白シダと呼ばれるものらしい。それ以外のシダは全く飛ばない。

ポイント
投げ方よりもシダ選びが重要。
羽を広げたように見える物が飛ぶ。

 

更にシダの部位


一般的に枝と呼ばれる部分、ここがボディだ。


シダを捕獲する際にボディの長さが決まるのだがその長さによってシダのバランスが決まる。ここが唯一投げ手がシダを調節できる部分だ。飛行能力にも影響を与えるのでかなり重要。

長めに設定すると推進力がアップするが滞空力が下がる。だが極端に短くするとバランスが全く取れなくなり飛ばなくなる。とりあえず10センチくらいにしておいて短くして調節するのが良いだろう。

ポイント
とりあえずボディは長めに取っておけ。


ボディの上にある葉が固まっている部分、そこがヘッド。


季節的な物もあるがこのシダはヘッドがあまり目立っていない。成長すると新しくシダが生えてきてバランスが一気に狂う。ボディを短くしてバランスを取るのだがそこからの調整はかなり難しい。基本的にはヘッドは成長していない物を選ぼう。

ポイント
ヘッドは小さい物を。

 

良く飛ぶシダは綺麗


このシダはとても飛びそうだ。ウイングの長さ、角度が申し分なく葉がけも少ない。あとはボディの調整次第だろう


そして一番重要になってくるのが葉のついている翼の部分、ウイングだ。ボディの時と同様にウイングが開いていると風を掴む力が強くなり滞空力が上がる。だがその分推進力が弱くなる。逆にウイングが閉じていると推進力が強くなるが滞空力が弱くなる。その兼ね合いを見極めるのが難しい。

そしてウイングについている葉。この部分が風を掴むので均等になっているのが望ましい。ばらつきがあると失速の原因ともなる。


このシダはウイングが開きすぎていて推進力に欠ける感じ。滞空時間は見込めるが距離は出なさそう葉が綺麗なだけにもったいない一本だ。

このシダはウイングが閉じすぎか。風をつかむのが難しそうだ。葉の長さもまばらで安定しないだろう。 形がカブトガニっぽくてカッコいいだけどおしい。


飛ぶシダはバランスが良い。両ウイングの長さが均等で曲がり具合も同じ。そして葉がけが少ない。綺麗なシダはよく飛ぶのだ。

ポイント
ぱっと見キレイなシダが飛ぶ。

説明としてはこんな所だ。投げ手1割〜のくだりや名称は僕が勝手につけた。シダ飛ばし界初の解説者を自認する。今までのポイントを押さえて捕獲に行こう。捕獲して飛ばそう。早く飛ばそう。


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