磨き開始
磨くといえば、木村さんが書いた「船で往復50時間」というすばらしい記事があった。 木村さんの場合は船旅の暇つぶしに空き缶を磨いたが、僕は暇つぶしではなくて、パラボラアンテナを照明器具にするという目的がある。 磨くというのは根気のいる単純な作業だが、目的があるとおそらく少しは楽だろうと思う。
まずは塗装落としだ。 最初の作業は、「はみがきパッド」という強力番台所のスポンジたわしみたいなのを使用することにした。 #180という、粗い番手でザクザクと塗装を落としていく。 もっと粗いのを使えば楽ができるが、そうすると金属に傷が付いてしまい、あとで大変になるので、時間をかけて作業を進める。
こういうのは、最初は楽しい
磨きはじめの数分間は非常に楽しい。 変化が目に見えるので、苦痛を感じる隙がないのだ。 今回も最初の5分くらいは楽しんでいた。
しかし、その後はすこしずつ不安を感じ始める。 変化が遅くなってゆくのだ。 いつまでこれを続けなければいけないんだろう。 飽きてくるというのも原因だし、手が疲れてくるというのもある。
ときどき確認する
磨いた粉が飛ばないように、パッドを水でしめらせながら作業を進める。 そうすると、どれくらい塗料が落ちたか見えづらくなるので、水気をふき取って確認する。 その確認の間隔が、時間を追うごとに短くなってゆく。
進まない
磨きの作業は朝の9時くらいから開始した。 1時間ほどで、下地のアルミが見える部分がだいぶ多くなってきた。 着々とピカピカに近づいてはいるのだが、もうちょっと辛抱が必要だ。 ちなみに塗料をはがす「剥離剤」という便利なものがあるのだが、どんな塗装でもはがせるわけではないので(なんとなくこの焼き付けっぽい塗装には不向きな気がして)、使用しなかった。