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フェティッシュの火曜日
 
ダイヤ配りも「生きる」という名の芸術だ

あの有名な壁画

大きな街ということで渋谷に来ました

もっと街中に出ようと思い渋谷に来たのだが、雨が降ってきた。撮影機材もキャプションも雨に弱いし、何より傘を持ってきてなかったのでひどく落ち込んだ。


ご、ごめんなあ、という思いで改ざん

作品No.8「生きる」

この岡本太郎の絵はメキシコのホテルで行方不明になったものを苦労して探し出して復元させて日本に持ち運んだんだそうだ。それがいつのまにか渋谷に来ていた。

この絵の前を通るたびに敬虔な気持ちで、よくここに来てくれたなあ、と思うのだが、そういうのを全部なしにして「生きる」にしてみた。

多分本来の製作意図から大きく外れてはいないと思うのだが、人として遠い地点に来たのは間違いないだろう。


雨がひどくなってきたが、これも「生きる」うちだ
改ざんとはまた別の手法、パクリ、まねっこ

109?いや、生ーきーるーだ!

作品No.11「生きる」

この企画を出したとき、土曜担当のべつやくさんから「109とか?」と提案頂いた。試しに名付けてみるとこれはいい。

この109というファッションビルに詰まった若いエネルギーを「生きる」という大きなカテゴリーに放り込んで台無しにしている。

「気になっちゃう感じ?」「かわいくないお値段で」そういうの全部ひっくるめて「生きる」の縁側に引きずり出して梅昆布茶をすするのだ。


初日の夜、四角を再調整。またもフリーハンドで。

初日は雨で切り上げ、二日目に突入

雨が強くなってきたので一度切り上げた。家に帰って写真を見てみても何か甘い気がする。

甘い気がしたのは知らず知らずのうちに自分が「生きる」専門の芸術家となっていたからではないか。よし、芸術に生きよう。芸術家になろう。

と思い、その夜はキャプションの歪んだ線をカッターで削った。またフリーハンドでやってしまったので、結局はあまり変わらなかった。


晴れてうれしくなって植物を撮る。生きるって素晴らしい!
ちょうちょを撮ろうとして追っかけた。あっ。と今失ってしまっている何かに気づいた。

諸方面に目をつぶっていただければほら「生きる」。

作品No.13「生きる」

六本木まで行かなくても表参道にヒルズがある。だがこの狭い東京に2つのヒルズがあるのはどうなのだろう。

ごちゃごちゃいわんとどっちがヒルズか決めたらええんや!とヒルズ管理会社社長対抗モチ吸い大会(なんでもいいけれど)が行なわれないうちに、表参道は「生きる」に鞍替えし一抜けすればいい。

いつも「生きる」を曲がって原宿に行く。「生きる」の前でタクシー停めてください。ランドマークが動詞というのも革新的でいい。


所変わって銀座に。ブランドが一気におれの作品。

ダイヤ配りがあると聞いて銀座に

銀座にやってきた。前日のニュースでダイヤの無料配布があると知って「生きる」にぴったりじゃないのか、と思い血が騒いだ。

駅前にやたら活気を帯びている一帯があってなんだと思ったらそこだった。よく聞くと無料配布の整理券配りはとっくに終わっているらしい。

なのになんだこの熱気は。おもしろい。ダイヤ配りのおもしろさを何とか「生きる」にスライドできないものか。


ダイヤの無料配布をしてるっていうから見に来たのだが
整理券配布終了後3時間でもこのさわぎ

この欲望渦巻く熱気は「生きる」にふさわしいと思います

石川チョイス今日の「生きる」第2位

うーん、これにしようかな。
配布が終わって何時間か経ってると思うんですが、現場はまだ熱を帯びててぽっかぽかでした。
あーそれはますます「生きる」だ。

ダイヤを配ると気温が上がるんですよ。
あと声の密度とか全然ちがう、この人数で出る声の数じゃない、って思った。

みんななんて言ってるんですか?
何ー?とか、だめなのー?とか。整理券持ってない人同士が「何とかならないかしらって言ったら何とかなりそうですよねえ」って。遅れてきといて!って可笑しかった。でもとにかくガヤガヤざわざわがすごい。
生命感じますね。富(ダイヤ)ほしさに発散されていく生命が。
9時から配布でこのとき13時半とかで。これだけ言っておいてなんですが、もちろん僕もあわよくば、と。
やっぱり二度寝したんですか?
二度寝したうえでもらうダイヤといったら、もう。と思って行ったんですが。
豊穣な睡眠+富(無料!)、人間の欲望はとどまるところを知りませんね。
だらしない人のだらしない欲望が好きなんですよ。

ぽっかぽか。

 
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