カツオブシ歌劇団 シルク・ド・カツブシ
さあ、忙しくなってきた。次はカツオブシの選定だ。買ってきた削り節の中から、候補カツオブシを選ばなくては。スターの原石を発掘するのだ。
カツオブシはもともと人型に切り抜くためのものではないので、使える切片は徳用袋の中でもほんの一握りである。その上、いちおうハサミを入れることはできるが、少しでもハサミさばきを間違えるととたんにヒビが入ったり崩れたりで、どんどん候補者が落選していく厳しい審査となった。
・・・半日後、やっとのことで数十名確保できた。100名はとりたかったが、とりあえず半数の50名で始めてみよう。先生もう限界です。
みんな、よくここまでがんばったわね・・・と、公演を間近に控えて感激もひとしおである。ひとりひとりの顔を見渡す。個性派ぞろいだ。
さて、彼らのために舞台のセッティングをしよう。つまりお好み焼きをいそいそと焼くのだ。紅ショウガやキャベツも今買ってきた。
焼いたあとダンサーを投入、となるわけだが、果たして練習(してないけど)の成果を発揮できるだろうか。生き生きと踊ってくれるでしょうか。
実は最初、バサバサッと投入してしまったところ、くんずほぐれつで暗黒舞踏を踊っているかのような絵になってしまった。あまりにもアレだったので、今度はフォーメーションを考えて配置してみたのだ。
やはり暗黒舞踏っぽくなったかもしれない。でも各人、思い思いに踊っている・・・ように見えなくもない。
よく見ると、筋トレにいそしんでいる者が多い。腹筋運動を繰り返していたりする。
彼らがあまりに一所懸命鍛えようとがんばっているので、私も声援を送らずにはいられない。