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フェティッシュの火曜日
 
干潟の帝王、オオノガイを捕りたい


これがオオノガイ。でかいでしょう。

干潟で生き物を捕まえるのが好きなのだが、近場で採れて食べられるものは、すでに大抵の種類を制覇してしまった感があり、どうにもここ最近は干潟遊びもテンションが上がらない。

そんなとき、マテガイを捕ってみたいという友人を案内するため干潟に行ったところ、今まで見たことも聞いたこともない大型の貝の存在を知った。

その名はナイスガイ。

というのはウソで、本当はオオノガイ。

※漁業権が設定されている場所でオオノガイを捕ることはできないのでお気を付けください。

玉置 豊



名も知らない貝を捕っている人に出会った

それはマテガイを捕りに行くため、何度も足を運んでいる干潟での出来事だった。

友人たちと夕飯分くらいのマテガイを捕っての帰り道。すぐ隣を干潟のベテランっぽいおじさんが、でかいシャベルとバケツを持って歩いていた。

干潟でシャベルなんて珍しいなと、ちらっとバケツを覗いてみたら、なんと中にはナスくらいの大きさの、まったくみたことのない貝が三つ転がっていた。


写真はイメージです。いきなりの出会いだったので写真が撮れませんでした。

この干潟で捕れる貝はだいたい知っているつもりだったので、この貝の登場は唖然とするばかり。テストをやり終えたと思って時間まで寝ていて、終了間際に問題用紙をひっくり返してみたら裏面があったみたいな。なにやっていたんだ今までの俺。

もうこのでっかい貝をみた瞬間に一目惚れ。すでに捕りたいモード全開である。

貝の名前を聞いてみると、「正式な名前はわからないけれど、瀬戸内海だとオオノガイって呼ばれている貝だね。」ということだった。三番瀬で瀬戸内海という単語を聞くとは思わなかった。

このオオノガイは30センチくらい掘ったところにいるとのことで、深くても10センチ程しか掘らないマテガイ掘りだと、何回来ても出会うことはまずない。わずか20センチ深く掘っただけで、まったく知らなかった生き物との出会うチャンスがあったなんて。

この干潟での新たなる獲物の登場が本当にうれしい。人生に張りがでるっていうものだ。

 

もちろん捕りに行きます

二週間後の大潮、さっそく大きなシャベルを担いで干潟までやってきた。

だがこの日は海風がものすごく強くて、干潮時間になっても潮が全然引かず、とうとう干潟が現れることはなかった。

一向に潮の引かない海を見て、マテガイなら絶対捕れるよと連れてきた友人達がどん引きしていた。


せっかくフル装備でやってきたのに、潮が引かないという悪夢。本当はここ、水がなくなっているはずなのに。 この日はマテガイを捕ろうと来ていた多くの人が途方に暮れていました。そんな日もあるよね。

はい、やりなおし。


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