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はっけんの水曜日
 
“敵キャラ”っぽく見える花を探せ!

こういう花見もいいものだ

カンカン照りの中、自転車漕いで都内の某植物園にやってきた。リュックには、カメラ2台と財布、そして敵が入っている。


新緑の季節、敵と共に―。

リュックに忍ばせてきた敵の分の入場料はもちろん払わなくていい。

さて例の敵、体が細い上に針金付きのため、持ち運びがやっかいだ。敵のくせに、どこまで私に世話をかけるのだ。

仕返しの意もこめて、タッパーに詰めて持ってきてやった。


夕飯の残り物と現在同じレベル。
この針金の曲がりが、「敵on花」シフトです。

敵、いねがー。違った、「花」いねがー。
バラ園に忍び寄る、黒い影。しかしてその実体は―。

ここからは、ひたすら花の上に敵を浮かせて写真を取りまくるのみ。静かな園内に不審な影が忍び寄る。平日で人が少なくて何よりだ。


バラの場合

未発表品種のため、まだ名もなきバラ―。

そんな初々しいバラを取り込んで、肥大化した敵(という設定)。

フィギュアの出来にはこの際、目をつぶっていただくとして、ゲームを知らない方もどうかこの「異様なたたずまい」を感じ取っていただければ幸いである。感じなくても、今後の生活に全く支障はない。


逆光もまたよし、と思って撮ったが、こんな陽光あふれる中に出現する敵はあまりいない気がする。

ここまでは妖艶な色の花を追ってみたが、かわいらしい淡い色の品種ではどうか。


ちょっとだけ場所をお借りしますよ。あー怖がらなくていいからね。

天気がやけに良すぎて、敵がどうとかなんぞ、よくわからなくなった。

バラはその完成された女王のような容姿が手伝って、どれも無難な仕上がり。こういうの、いそう。ただ、途中からフラメンコ踊ってる人に見えてしょうがなかった。


あじさいの場合

バラのそばに群生していたので、近づいてみた。季節の花ですね。

敵、「わあー!お花畑!」と喜んでみえなくもない。それにしてもガクアジサイはなんてきれいなんだろう。

これも、花畑の中で内省してるかのような。

「今日は私のために集まってくださってありがとう!」 うるさい。

アジサイの場合、1つの花が大仰に咲く、というより細かい花が集まって1つの大仰な形にまとまっているわけで、そこに敵を添えるとまるでお花畑の中にいるようで、あまりおどろおどろしくはならないのだった。これは意外な発見である。


熱帯の場合

アジサイで学習したので、今度はとにかく大振りなのを探して温室へ。

いたいた、ザ・派手な花、ハイビスカスである。


おしべ・めしべもまるで敵の繰り出す技の一部に見えてくる。重症だ。

南国の陽気な花のたたずまいに、あやうくこっちまでご陽気になるところ、すんでのところで敵キャラである。あのめしべから、粘液攻撃をしてくるに違いないと思わせる。あるいはめしべがメデューサみたいになるとかね。

平日ののんびりした雰囲気の植物園で、ひとり手に汗握っている私だ。


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