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ちしきの金曜日
 
JR九州ゲキヤスの旅(後編)

3) いよいよSL!音も煙もすごい!
〜 人吉⇒熊本


人吉石造車庫。

 

人吉⇒熊本 〜SL人吉(14:39⇒17:21)

T: ではそろそろSLにいきましょうか。
あ: そうですね、お待ちかねのSL人吉ですね。
T: 最初は人吉駅の転車台です。


13:40 SL人吉が転車台に入る。

回転するところ。

あ: トーマスみたいです。
T: ええっ!そんな感想ですか?!
あ: もっと激しく興奮すべきでしたか。
T: 私は「おおおおー!」って来ました。生と映像の違いは大きいでしょうけど。
あ: いや、離れているので伝わらないかも知れませんが、僕もおおおーって来ていますから安心して下さい。
T: よかったです。
あ: 生で見たら鼻血が止まんないでしょうか。
T: 回転した時の人吉号のエンブレムきらーんも注目です。で、この回ってるところからしてそうなんですが見物客がつねにいるわけですよ。
あ: 人気がうかがえますね。

SLの周りには、いたるところに人だかりができる。

石炭と水を大量に積んでる。
運転台はすごく暑そうでした。

あ: ほんとに石炭燃やしてるんですね。
T: いわゆる電車とはまるで勝手が違うだろうに、よく動かせるなーって感心します。
あ: JR九州に就職したらみんなここに配属されたいでしょうね。
T: でもすごい肉体労働ですよ。汗だくになってました。自動運転もある時代にスコップで石炭すくうんですからね。


すっかり恒例の記念撮影。

あ: 内部もレトロな感じなんですか。
T: 客車は3両付いていて、その中に展望車やらビュッフェやらがもりもり盛り込まれています。

1号車展望ラウンジ(誰でも自由に座れる)
ビュッフェ

あ: SLの中とは思えないですね
T: 超充実ですよ。

SL文庫。
SL文庫の書架にあった本。

あ: この絵本、うちにもあります。
T: これいいですよね。SLの本として分類されてるのに笑っちゃいました。

子供用の特等席がすごくイイ。
T:客車の先頭と最後尾は展望ラウンジになっていて誰でも座れるのですが、その一番いいところに子供用の特等席が用意されてます。子供たちが奪い合うように座っていました。
あ: 子供冥利につきますね。煙がすごいですよ!
T: そうそう、煙が予想以上にすごかったです。
出発!
どはっ、煙すごい!
子供思いっきり線路に入ってるし!
火事か?ってくらいの煙。

あ: 一見大惨事みたいです。
T: こんな環境に悪そうだったんだ!って思いました。
あ: そういえばうちの親父が「昔の列車は窓開けとくと顔が真っ黒になった」って言ってました。
T: SL人吉も窓を開けられるんですが、すごく煙臭くなるのですぐ閉めてました。

列車は ずっと球磨川沿いを走る。車窓の眺めも最高です。

というか、何もかも最高でした。
T:SL人吉は全座席指定で、この日はすべて満席でした。
あ: やっぱりSLは人気なんですね。
T: チケット取るのがすごい大変でしたよ。
あ: ふらりと行って乗れるもんじゃないんですか。
T: 指定券は一ヶ月前の朝10時に発売開始なのですが、一瞬で売り切れてました。
あ: なんと!ここに写っている人たちはそれをくぐり抜けてきたわけですか?
T: 旅行代理店とかが買い占めてるんじゃないかと勘ぐってます。
あ: そういうことかー。
T: そのあたりの仕組みを今度ちゃんと知りたいですね。
SL人吉も、途中で何度かホームに降りられる。一勝地駅。
坂本駅。
鉄道ファンのおっかけがすごい!(この場面には車内爆笑)。

T: SL人吉は、撮り鉄(鉄道写真を撮るのが好きな鉄道ファン)の追いかけがいるんですよ。
あ: この人すごいですね!運転しながら撮ってるわけですか。
T: これには車内爆笑でした。
あ: 危ないですよ。ガードレールぶちやぶって転がり落ちていったら車内は悲鳴です。

ここが一番の撮影ポイントとのこと。(第一球磨川橋梁)
T: 撮影ポイントがいくつかあるみたいでそこで待ち構えて、来たら撮って急いで次のポイントに移動って感じでやってるみたいです。
あ: そういうことなんですね。
T: とにかく至るところにカメラを持った人々が待ち構えていました。
あ: いろんな人のカメラに斎藤さんが写っているわけですね。
T: SLのかっこよさを打ち消してたかもしれません。
川下りをしてる人々もこちらに向かってオールを振ってくれる。
あ: ラフティングの人に手を振ってる写真、良い写真ですね。
T: 渓流くだり(ラフティングって言うんですね)の人たちまでオールを振ってくれて。最初はほのぼのするなー、くらいでしたが、そのうちじわじわと感動に変わっていきました。
あちこちに人が立っていて
みんな手を振ってくれます。
そのうちだんだんじんわりと
胸が熱くなってくるのを感じました。
あ: みんな手ふってくれてる!24時間テレビみたいですね。かんぺいちゃんみたいです
T: こんな風にみんなで手を振ったら、炊飯器でご飯を炊いてるところだって感動的になるんじゃないか?って思いました。
あ: 炊飯器?
T: シューッと湯気が出て来て、「がんばれー」みたいな。
あ: 確かに応援したい欲ってありますよね。サッカーとか特に詳しくてもパブリックビューは楽しそうだからやりたいです。
T: 住さんが以前やってましたよね。林さんを応援するやつ。(⇒記事
あ: そうそう、あれも盛り上がって面白かった。
T: 感動的でした?
あ: そうですね、なんとなく感動したような気もします。でも炊飯器は…
ごっつぉ弁当。
あ: おにぎり弁当がうまそうです。
T: SL人吉のビュッフェで売ってるお弁当です。これもまた素朴な味わいですごくよかったです。他にもアイスとかキーホルダーとかいろいろ買いました。
あ: 斎藤さん、この二日間は食事すべて駅弁ですか?
T: そうです。ここぞとばかりに駅弁三昧でした。
17:21 終点の熊本駅に到着。
T: とまあ、そういうわけでSL人吉は私の中でものすごくいい思い出となりました。子供も乗せてやりたかったです。
あ: そうですよ、1人で乗ってずるい、って家族に言われませんでしたか?
T: 前日に、娘に連れてけと言われたんですが、やつは15分もすると「飽きたー。まーだー?」とか言い始めるので遠出はまだ難しいんですよね。
あ: わかります。
T: でもけっこう小さい子もたくさん乗ってました。情操教育ってやつですね。

T: 熊本からは、リレーつばめ、かもめと乗り継いで長崎に帰りました。
あ: 2日間の旅でやり残したこととかありますか?
T: ありません。腹具合が万全でなかったのがやや悔やまれるところですが、それを差し引いてもすごい充実感でした。もうすっかり毎年行く気になってます。(来年もまたこういう切符があればの話ですが)

鳥栖⇒長崎 〜かもめ43号 (18:45⇒20:25)

あ: ツアー組みましょうよ。「T斎藤さんと行くゲキヤスの旅」
T: やりましょう!
あ: 酒ばっか飲んでる「飲み鉄」とかでいいです。
T: あ、それやりたい!そっちの方がむしろデイリーポータルらしい気もします。
あ: やるなら常磐線ですね。
T: え゛え゛〜。
あ: 牛久あたりでつぶれる自信があります。
T: 距離が遠くなるにつれて記憶がなくなってくんですね。
あ: 終点まで行ってそのまま反対向きに帰ってくるんです。そういう人ほんとにいそうだな。
T: 寝たら途中下車させるのもいいですね。

 

以上、2日間のゲキヤスの旅でした。

●2日目の合計
乗車券+特急券=10,730円
指定席=1,700円
ゲキヤス切符で得した分=5,730円
(1万円を2日で割って計算)

●1日目、2日目と合わせた合計
乗車券+特急券=33,880円
指定席=4,500円
ゲキヤス切符で得した分=23,880円


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