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ひらめきの月曜日
 
玉子焼きでバウムクーヘン

丸くない

どうやら途中から巻き簾がブカブカになったようで、形がレインドロップ型になってしまった。こんなバウム、見たことがない。


こんなハズでは。

細部によって「バウムっぽい年輪が!」と思うものの、
こちら側はご覧の有り様。「気候や環境に劇的な変化があ った木の年輪」っぽくなった。災害とかな。

こうなったら頼るべきものは視覚よりも味覚だ。

明太子、ネギ、白ゴマ、海苔の入った玉子焼きは、一度に食べるとどんな味になるのだろう。


おっ!

「甘い物にうつつを抜かしてる場合じゃなかったよ!」と言いたくなるような味であった。突出する味もなく、それぞれがうまい具合に補い合って、絶妙なハーモニーを作り出している。これはいい。かなりおいしい。

ただ、問題は見た目だな。

 

次は素直に作りましょう

というわけで、次は巻き簾を使わず、普通の方法で玉子焼きを作ることにした。


1層目をクルクルとまとめたら、 続けて2層目を投入。 それをどんどん繰り返してクルクル。
卵白の層もうまく巻けました。 年輪がどんどん増える玉子焼き。 最後は明太子入りでフィニッシュ。

テフロン加工の器具を使っただけあって、焦げ付かずにうまく出来た。巻き簾など使わず、最初からこれで作れば良かったのかもしれない。


それにしても、この重量感はどうしたことだ。
鍋から半分以上はみ出してます。

今回は虹を意識して7層で作ってみたが、これ以上層を増やさなくて正解だった。野外で本格バウムを作ってるならまだしも、こちとら室内でなるべく卵液をこぼさないように…と静かに似非バウムを作る身だ。あまり大それたことはしないに越したことはない。

では、切ってみましょう。


ああ、当分バウムは食べなくていいかも。

年輪がクッキリと出た。真ん中に穴を空けられなかったのが残念だが、それ以外は立派なバウムじゃないか。しかも層によって色が変わるんて本物にはない趣向だ。なかなかいいだろう。

「それはニセモノ故の過剰さだ」という指摘には「それがどうした」と、いっそ開き直りたい。


味は保証済み。お弁当に入れたら、さぞや喜ばれるでしょ う…、ってな味ですよ。

代用にはなりませんが

「これさえあればバウムクーヘンが食べたくなくなる」というわけではないが、雰囲気だけは味わえなくもない。

いっそ、逆に「甘い物の苦手な人にバウムの感覚を」という触れ込みで食べさせた方がいいような気もしてきた。

つまり、それほどまでにオカズっぽかったということです。

出汁を入れた時点で負けが確定したのかもしれない。

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