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フェティッシュの火曜日
 
釣りギターでロックンロール!

ロックスターが我が家にやってきた

小学生の頃、兄の影響で「イカすバンド天国」、通称イカ天という深夜の勝ち抜きバンド合戦を見るようになったのだが、そこで一番の衝撃を受けたのが、マルコシアスバンプという派手なお化粧をした男性4人組バンドの登場だった。あと人間椅子。

まだ小学生だった私は、バンドというものを見た目と雰囲気だけで判断して見ていたのだが、マルコシアスバンプはそのヴィジュアル以上に音楽で私を驚かせた。

その後、マルコシアスバンプがメジャーデビューしてリリースした「IN KAZMIDITY」というアルバムが、私が生まれて初めて買ったCDとなる。

マルコシアスバンプは1996年に活動を停止してしまったが、ボーカル・ギターだった秋間経夫は、「AKIMA&NEOS」を経て、現在も「Rama Amoeba」というバンドでロックンロールを続けている。特徴的な髪型も昔のままだ。

そして今、その秋間経夫が、我が家のソファーに座っている。


今まで遠い存在過ぎて、文中で“さん付け”ができてなくてすみません。

秋間さん率いる Rama Amoeba のライブを一ファンとして見に行ったら、このデイリーポータルZの読者だというバンド関係者にお声を掛けていただいた。

話は摩擦係数ゼロの床のように自由な転がりをみせ、なんと釣りギター用クーラーボックスアンプを秋間さんが作ってくれることになったのだ。原宿でスカウトされたアイドルのシンデレラストーリーみたいな話である。

秋間さんにあこがれてバンドを始めて、20年後に対バンをすることになったというのなら結構な美談なのだが、趣味で魚釣りの文章を書いていたのがデイリーのライターとなり、なぜか秋間さんに記事作りの協力をしていただくことになったというわらしべ長者物語。

 

クーラーボックスでアンプを作ってもらう

ギターアンプのスペシャリストである秋間さんに「クーラーボックスでアンプを作ってください」というのは、アントニオ猪木に「プロレスの技を考えたのでかけてください」、ビルゲイツに「エクセルの関数を教えてください」というくらいにふざけたお願いなのは重々承知なのだが、せっかく家にまで来てもらったのでやっていただくことにする。


釣りギターを試してみる秋間さん。これだけ釣り竿が似合わない人もなかなかいないだろう。もちろんいい意味で。 アンプを組み立てる秋間さんと、友人からもらってきたクーラーボックスを分解する私。最終的に一つのものになるとは思えない作業工程。

クーラーボックスのアンプというと、エレキギターをばらして釣りギターを作ったように、既存のギターアンプを使って作るのかと思ったら、秋間さんは切手サイズの基盤に、あずきくらいの小さな部品をハンダ付けしだした。

これに電池とスピーカーとジャックを配線して、「よし、できた!」と、今度はクーラーボックスに穴を開け始める。


これがアンプの全部品。本当にこれだけで音が出るのだろうか。 はじめての共同作業。頭の中には「ボディーガード」のテーマ曲。

これで本当にアンプができるのだろうか。なにかこっちがお願いしていることが根本的に伝わっていないのではという不安がよぎるのだが、立場上それを確認することはできない。

 

本当にクーラーボックスでアンプができた

クーラーボックスのフタ部分を引っぺがしたり穴を開けたり削ったりして、スピーカーをネジ止めし、アンプ本体はビニールテープで張り付ける。電源は両面テープで留められた乾電池一つだけ。


これで完成なのだそうです。

見た目はフタにいくつかの機械がついただけなのだが、これでクーラーボックスが冷やすための道具から音を出すための道具になったらしい。

試しに秋間さんのギター(イカ天時代から使っているやつ!)で、作ってもらったアンプを試してみていただいた。


かっこいー。まるで秋間経夫みたいだ。いや秋間経夫本人だ。

クーラーボックスのフタ部分から、予想より全然大きくクリアで温かみのある音が出た。全然アンプだ。クーラーなのに温かみがあるとはこれいかに。

友人からもらってきた古いクーラーボックスが見事アンプとなったということも驚きだが、正直、秋間さんが家でギターを弾いているということの方がびっくりなのだが。


記念撮影。ギターとじゃなくて秋間さんとするべきだったよなとあとから思った。

このクーラーボックスアンプ、略してクーランプ、シャレで企画したものだが実にいい。いじったのがフタだけなので、このまま荷物を入れられるから、キャンプなどにいいかもしれない。演奏しながら冷えたビールがいつでも飲める。

世界一保冷力の高いギターアンプの誕生だ。

 

釣りギターとクーランプを持って釣りに行こう

せっかく作ったエレキな釣りギターのチェリーとクーランプ、これを釣りに使ってみない手はない。

さっそく近所の川に行って、竿を出してみることにした。


00:00 どうやら魚がかかったようだ

00:18 これはかなりの大物の予感

00:22 まさかの大物が釣れたー!

置き竿にアタリがきた。これは大物だ!

転んで白いシャツに草のシミがいっぱいついてしまった。

新しい釣りギターはリールに弦が巻かれている訳ではないので、実は本物の釣りに使えない。しかしこれで釣りコントの小道具としては優秀であることが証明されただろう。

さあ次は、ロックンロールの土俵でどこまで使えるか、秋間さんとギター対決である。

 
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