その後も気になる新機種を少しづつ買い集めていたが、コレクションが数十台を越えた頃、さすがに家に置き場がなくなってしまったという。
「それだけあると部屋が狭くなっちゃって……。きっと、昔のパチンコ台を保管してて見せてもらえるような博物館があるんだろうから、そこにある分くらいは処分してもいいかなと思ってたんですけど……」
しかしこれによって逆に、パチンコ台というものをちゃんとコレクションしている施設がないということが判明してしまう。
「結局メーカーさん側も、流行廃りで消えていく遊び道具という認識で、ちゃんと歴史的価値があるものとして集めている人がいなかったんですよね。……ということは、私が持ってる台を手放したらもう二度と遊ぶことが出来ないかもしれないじゃないですか」
そこから「自分がパチンコの文化を残さなければ!」という使命感を持って、全国各地をレアなパチンコ台を探して回るようになり、コレクションの数が加速度的に増えていった。 |