期待とはうらはらに
団地に近づいたとたんにカタツムリだらけで「うへー、これがエスカルゴか!」となることを期待していた。 がしかし、とりあえずざっと見た範囲ではカタツムリは見あたらない。 うむ、どうしたんだろう。 現場到着後数分で、二度目の不安がよぎった。
ぐるっと一周
とりあえず団地のまわりを一周して、カタツムリを発見し次第写真を撮影していこう。 そういえば、問題になっているエスカルゴ(正式にはヒメリンゴマイマイという種類らしい)と在来種の普通のカタツムリとの違いがわからない。 探してみて数の多い方がエスカルゴだろう、この時はそう思ったのだが、結局のところ、多い方もなにもなくて、カタツムリが一匹も見つからなかったのだからこれはまったくの杞憂だった。
この団地は周囲がおよそ800m弱ある。 ひととおり歩いてみたが、カタツムリは見あたらない。 葉っぱの裏や、コンクリートの隅など、かなり注意深く見ながら歩いているのに、ぜんぜん目に付かない。 見落としているのだろうか。 そう思って、半周をすぎたあたりからはさらに注意して細かく目をこらしたのだが、見つからなかった。 3度目の不安は、かなり深刻なものだった。 「そんなはずないんだけどな」を繰り返しながら歩き続けた。
団地の中を探します
あらかじめ調べていた情報によると、団地の外ではまだこのエスカルゴは発見されていないようなので、外周には生息していないのかもしれない。 その可能性を信じつつも、「おかしいな」という気持ちは心から離れない。 団地の中に踏み込むのは、信じているその可能性を捨てなければならないかもしれないので、足が重い。
あ!と思ってもセミの抜け殻
意を決して、団地の敷地内通路に足を踏み入れた。 生け垣の中に「あ!」と思うものを発見するが、どれもセミの抜け殻ばかりだ。 この辺で、不安はかなり増大していた。 大量発生というのは、大量に発生していることではないのか。 それとも、ちょっとだけ大量発生しているのか。