列の先には魅力的なアトラクションが

お祭り会場の一角に、ひときわ目立つ人混みができていた。小型の重機を取り囲むようにして集まる人たちは静かになったり盛り上がったり、楽しそうに輪の中心を見つめている。

何をやっているのだろう。

正解は水風船すくいでした。それも重機で。

しかしちょっと待ってもらいたい。写真を見るとあのショベルで風船をすくうのは少々強引だと思わないか。

だがさすがプロ、そこはちゃんと工夫されていた。

ショベルの先にお玉がついているのだ。確かにこれならばすくえる。

しかしおかげで難易度は一気に増しているのではないか。このアトラクションは参加型なので、操縦席に一般の方が座った状態でプロが指導しながら風船をすくうことになっているのだが、そんなことはたして可能なのか。

操縦するおじさんは子供をひざに乗せながらも絶妙な操作でアームを操り、風船を狙う。

前後左右と上下、３次元の動きを繰り返し、徐々に間合いを詰めていく。

と、次の瞬間、ショベルは見事に風船をすくい上げていた。すげえ。

しかも後で聞いたところによると、なんとあれは子供が指定した風船をピンポイントですくい上げているのだそうな。どんな技術か。心の中で絶叫した。

ショベルは風船をすくい上げると胴体ごと90度旋回して白いポリ容器に風船をぽとりと落とす。そのすべての動作がとにかくすごい精度なのだ。お玉の代わりに孫の手つけたら背中でも掻けるんじゃないのかと思うほど。

興奮のアトラクションはまだまだある。