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ひらめきの月曜日
 
東京人は本当に冷たいのか 見てきてジャーニー・東京編
新幹線に乗れるのは嬉しい。


正直言おう、僕は東京が怖い。実際はそんなに怖いことなんて 無いとわかっている。わかっちゃいるが東京の人は冷たいやら、 道を聞いても教えてくれないやら、歩くのが早いといった 適当な噂があったり、僕の周りの関西人が何やらやけに東京に 敵対心を持っていたり、初めて東京に降り立って適当に入った お店がオムライス2500円もした思い出からかとにかく東京に行くと なると少し身構えてしまう(今回で3回目だが)。

そんな東京にデイリーのイベント、デイリーポータルZエキスポで 行くことになった。さらに見てきてジャーニーをやってみませんかと お誘いをいただいた。怖いながらも東京に向き合ういい機会だと やってみることにした。

実際の東京はどんなものなのか。あ、企画趣旨が違うか。

見てきてジャーニーとは?
「ちょっと見てきて」のなかで、なかなか見てきてくれないところを、デイリーポータルZのライター陣が旅をしながら見てくる企画です。

尾張 由晃



東京らしからぬものから行ってみよう

この企画の前日は東京お台場にてデイリーポータルZエキスポに参加したのだがやはり東京には威圧されっぱなしだった。


きまった時間になると霧を出すんだけど霧になりきれなかった水分が 股を伝ってポタポタと垂れていた。お漏らしだ。

そこらじゅう人込みでごった返しているし公園に行くとガンダムが堂々とした お漏らしを見せているし、居酒屋に行くと1500円で朝まで飲み放題だった。

なんだ、すげぇ。やっぱり東京すげぇ。どうにも東京に対する一歩引いた 気持ちが抜けきらない。まずは東京らしからぬ見てきてで意外な一面に触れ、 「へー、東京クンってそういうとこあるんだー。意外だね」って感じで 打ち解けたい。


見てきて!投稿
[東京都] やかんの木 (2008.6.26)
投稿者 menkui さん
どんなところ?

20年ほど前ですが、荏原1丁目付近で大きなやかんの木を見ました。家の周りにもたくさんのやかんがいっぱいくっついてて道路沿いの大きな木にもたくさんのやかんを付けていてビックリしましたが
今はもう無くなってるんでしょうね?
だれか見てきてくれませんかね?

だいたいの住所 東京都品川区西五反田6丁目

>> 「見てきて」ページはこちら

やかんの木。ほら意外。東京にはやかんの木が生えている。意外。意外だけれども本当に生えていたらそれはそれで東京凄すぎると思う。実際どうなのか見にいこう

 

こりゃあ無いわ。

ウコンの力で二日酔いは避けつつ、やかんの木の最寄駅までやってきた。その駅を降りた時点思ったこと、こりゃ無いわ。


だってこんなビルばっかりだぜ。コンクリートジャングルだぜ。


駅から降りたらコンクリートジャングル。あぁ、無理。やかんの木とか 無いと思う。生き物がいるかも怪しいぜ。と思っているところに 祭囃子が聞こえてきた。


子どもが山車を引いて太鼓をたたいてた。
実際の演奏は大人。陰ながら甘やかす。

おぉ、山車だ。祭りだ。なんだ、東京も祭りを楽しんでる。 人情味があふれてる。太鼓たたいて演奏までして、凄いな子供。 と思ったら、演奏は離れたところで大人がやってた。 縁の下の甘やかし、これが東京か。


子供は山車の上に乗るわ、細い紐を持ってるだけだわ。
大人は必死で押しておる。

さらに歩くとまた違う山車が。祭りだらけで活気がある、凄いぜ東京。と、思ったが。またもや子供を甘やかす。前から見るとひもで子供たちが引っ張っているように見えるが実際は大人が手で押していた。

何とも釈然としない祭り風景。子供、頑張れ!大人、信じろ!

これが人情なのか、東京なのか。仮面をかぶった人情、東京。ならばやかんの木、あるかも知れんぞ。

 

なかなか見つからないやかんの木

祭りとは別れて向かう目的地。どんどん住宅地っぽくなってきた。住宅地にあるのか、やかんの木。


地図上ではこのあたりのはず。でかい木ならばありますが。
謎の実をつけた木ならあった。

地図で示された辺りを歩くもそれらしい木は見当たらない。
予想よりも木自体は生えているのだがやかんは実っていない。
なーいんじゃないかなぁ。


三輪の出前機。安定感は抜群だ。
ボックスタイプの出前機はめずらしい。

全然気配すらないので自分の好きな出前機の写真ばかり撮っていた。東京は出前機が多い。天国か。

やかんの木探しにも飽きてきた。見つからなかったとして僕の作ったやかんの木の歌をお披露目しておしまいにしようかとも思ったがそうはいかぬ。人に、聞いてみようかと思う。
道も教えてくれないといわれる東京人に。

 

東京人、凄い親切

お、ちょうどおばあさんがいるぞ。聞いてみよう。

僕「すいませーん、このあたりにやかんの木があるらしいんですが知りませんか?」
おばあさん「やかんの木ねぇ、アルミ缶じゃないかい?」

うおっ!アルミ缶の木!?やかんの木ってなんだよ。みたいなリアクションが返ってくると思ったらばアルミ缶の木。
なんだこのカウンター。

僕「アルミ缶の木!?そんなのあるんですか?」
おばあさん「そこの銀杏の木にアルミ缶が付けられてたんだよ。凄い量で鈴なりについてたんだけどね」


あ、さっき見た木だ。


僕「今はついてないんですね」
おばあさん「4,5年前にそこに住んでたおじいさんが亡くなっちゃって。それ以来付いてないね」
僕「あぁ、つける人がいないと取れちゃうんですね」
おばあさん「アルミ缶が枝や家の周りにたくさん付いていて凄かったよ。この辺でも有名だったんだけどね」

どこかさみしそうなおばあさん。

僕「見た人はアルミ缶とやかんを見間違えたか、昔はやかんも付いていたのかもしれませんね。ちょっと近くで見てきます。ありがとうございました」
おばあさん「もう何もないと思うけどね。はい、どうも」

 

やかんはないが神様はいるかもしれない


ここが品川区だとは思えない。


もう枝のどこにもアルミ缶ややかんは付いていなかった。この木の枝中にアルミ缶が付いていたのならば、さぞ凄い光景だったろう。


蝉の声がすごかった。


大きな大きな銀杏の木の下に小さなお墓と潰れてしまった家があった。木に守られるように作られたお墓はあまりくる人がいないのかクモの巣が張ってしまっていた。線香が置かれていたが火を持っていなかったので手だけ合わせておいた。

おじいさんが無くなっても銀杏の木は立ち続けている。住宅街や田んぼにいきなり現れる由来の分からない社。土地神様と呼ばれるその存在はこうやって生まれるのかなぁ。と思った。

やかんはなっていませんが銀杏の木はずっと立っています。menkuiさん、こちらの木であってますでしょうか。


>>結果はこちらに投稿しました


しんみりしてしまった一本目の見てきて。東京にもああいう土地がある、道を聞いても親切に教えてくれる。
僕の中の東京が変わり始めた。


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