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ひらめきの月曜日
 
八宝菜の「八つの宝」研究


「八宝菜」という料理がある。野菜や海鮮などを炒めて、とろみをつけて仕上げる中華料理の定番だ。

その名前は、使っている具材を「八つの宝」と例えているのだろう。改めて考えると魅力的な名前の料理だと思う。ただどうだろう、これまで食べてきた八宝菜って、どんな具が入っていただろうか。 そういうわけで、いろんな「八宝菜」を食べて、何が宝とされているのか調べてみたい。そして、本当に「宝」と言えるものだけを使ったリアル八宝菜も作ってみようと思う。

小野法師丸



八つの宝を比べてみる

いろんな八宝菜にどんな「宝」としての具が使われているか。まずは、これまで最もたくさん食べてきたはずの八宝菜について調べてみたい。


今回は割と普通のお願いです

それは実家の八宝菜だ。普段の食卓にもときどきのぼっていた八宝菜。何度も食べたはずなのだが、どんな具が入っていたか完全には思い出せない。それに、そのときごとに少しずつ違っていたようにも思える。

今回は、母に「ちょっと八宝菜を作って欲しいんだけど…」と連絡して、食べに行ってきた。


ああ、こういう感じだったな

実家の八宝菜を食べるなんて、たぶんもう15年ぶりくらいだと思う。ただ、こうして目の前にすると、特に意識して食べた料理だったわけでもないにも関わらず、「ああ、この感じだー」という気持ちになった。

さて、「八つの宝」としての具が何かよく見てみよう。


きっちり八つ入ってる
真ん中のまるいものの正体は?

具は、キクラゲ・タケノコ・ウズラのたまご・シイタケ・白菜・豚肉・イカ、エビだった。ちゃんと八つ入っている。

「ほんとはニンジンも入れたかったんだけど、そうすると8個じゃなくなっちゃうから」と言う母。そういうこだわりがあったらしく、このラインナップになったようだ。

それにしても、うちの八宝菜にエビってレギュラーだっただろうか。今回の記事の趣旨は伝えずに八宝菜作りをお願いしたのだが、母はどうも構えて作っていたようだ。ややよそいき風の八宝菜になったようにも思える。

その中でも謎の丸い薄切りを発見。食べてみると……これは、シイタケの軸を切ったものだ。これぞ実家風。

続いてやってきたのは、デパート地下のお総菜売場。数々の魅力的な食べ物たちに負けず劣らず、八宝菜はおいしそうなオーラを放っていた。


ちょうどお買い得期間中でナイス

商品名は「海鮮八宝菜 XO醤風味」。八つの宝というだけでもう豪華なのに、「海鮮」と「XO醤」がさらに雰囲気を盛り立てる。実家にはない演出を感じる。


オーソドックスなたたずまい

具は、エビ・イカ・ウズラのたまご・タケノコ・ニンジン・キヌサヤ・チンゲンサイ、シイタケ。おお、これもちょうど八つだ、と思ったのだが、写真の右下、ニンジンの下に隠れているものに気がついた。


君を食べるのはひさしぶりかも

この白いもの、箸でつまんでわかったが、カリフラワーだ。

誰でも知っているものの、意外と食べる機会の少ない野菜ではないだろうか。確かにスーパーでも普通に売っているけれど、似たような野菜であるブロッコリーと比べると、ひっそり売られていると思う。

見た目と同様、味の方もオーソドックスにおいしかった。XO醤というのを普段意識して食べないのでよくわからないが、このコクがそうなんだろうな!というおいしさだった。

デパ地下八宝菜もエビがごろごろ入っていてなかなか豪華だったのだが、こういう機会なので、普段は食べないさらに豪華な八宝菜も食べてみたい。


自分にとっての高級中華の上限、銀座アスター
ぐげっ!

そういうわけでやってきたのは銀座アスター。普段は中華料理を食べに行くとしても街の中華屋さんかバーミヤンくらいなので、わざわざ来るのは自分 にとっては結構なスペシャル感。

メニューを開いてみると、「海の幸と季節野菜の八宝菜」というものを発見。ただ、値段が2310円だ。さすがに結構しますな。


高いからと言って、別に大盛りではないんですね

それでも今回は躊躇なく注文。八つの宝を調べるという使命があるからだ。

しばらくしてやってきた八宝菜は確かに立派。具のひとつひとつが自分を主張しているし、全体としてのテカり具合もこれまでのものとは違って見える。

それでは、宝を検証するため、具をひとつずつ取り出してみよう。


過剰八宝菜

イカ・エビ・マイタケ・アスパラガス・ぎんなん・ネギ・カニ・栗・パプリカ・タケノコ・わかんない野菜・シイタケ・シメジ・ホタテ。…確認できたものは14種類もあるではないか。

調べてみたところ、八宝菜の「八」というのは、数字の8そのものを意味しているわけではなく、「たくさんの」というくらいの意味であるらしい。

ならば14品目でも、ちゃんと「八宝菜」と言えるのだろう。これは豪華だ。食べてみようではないか。


横綱相撲をとられた感じ

人はおいしいものを食べると、まぬけ面になる。「人は」というのが一般化しすぎなら、「私は」ということにしておいてもいい。私の顔がまぬけに見えれば見えるほど、それはおいしいということだ。

具の切り方が大きいのも満足度を高めるし、味付けも上品。大変満たされたわけだが、一方で疑問も残る。中に入っている具のうち、エビやホタテは「宝」っぽさがあるが、ネギやシイタケといったあたりは、「宝」と言ってよいものだろうか。

それらもおいしいのはもちろん認める。ただ、君たち、宝ってほどでもないだろう。

確実に「宝」と言えるものだけを使った八宝菜。そういうものがあってもいい。他の人にも協力してもらって、作ってみようではないか。


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