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フェティッシュの火曜日
 
最新の3D技術を目で盗む


2010年、3D一般家庭に導入。その一年前、わが家に。

先週アジア最大級のIT・エレクトロニクスの展示会(CEATEC)があったそうで、ネットメディアで毎日のようにそのニュースを目にした。

「次は3D!2010年には一般家庭にも!」

3Dとか要るのかよ〜、と最初はいぶかしんでいたものの、さすがに連日の報道にあてられて、CEATECが終わるころには、要る!3D絶対要る!もう、今すぐ要る!という気持ちになっていた。

行こう、でも技術が先端すぎて手には入らないだろう。だがそうも言ってられない。もう素人の目で盗んでこよう。

大北 栄人



うわー、きらきらしてきれいー(ネットメディアでこの総評は貴重ですよ)

これが家電芸人か

まさか自分が行くことになるとは思ってもみなかったCEATEC。最終の土曜は一般人の日だと思っていたがなかなか盛況。家電芸人効果というやつか。(ところで家電芸人って何ですか?)

CEATEC、やっぱりすごい。何がってまず光量が。エレクトロニクスの展示会だけあってビカビカに光ってる。

あるブースには「この展示は全部LEDを使ってるので電気量は実は○kwhでエコです」と書いてあった。さすがLED。二宮尊徳が夜勉強してたら菜種油の使いすぎだ、と怒られた逸話を思い出した。

ああ、あいつ(尊徳)も、LED使っていたらなあ。


すごい人が群がってる!と思ったらテレビ録画の説明
こっちもすごい人!と思ったら空気清浄機の説明

さすが家電芸人

「お宅も電気?(模型展示会が同時開催)」と外の喫煙所ではおじいちゃん家電芸人たちが話し合っていた。家電芸人の層は思ったよりも幅広い。

人がぶわーっと集まってるなー、と思ったら壇上ではテレビ録画の説明をしている。あ、こっちもすごい人、と思ったら空気清浄機の説明。

それでいいのか、ビックカメラで用は足りるんじゃないか、と心配になる家電芸人たち。


体験した3Dは松山城下町と手術映像!両雄並び立つ!

3Dやっぱりすごいかも

家電メーカーゾーンにたどり着く前に情報通信研究機構という独立行政法人のブースで3D映像を展示していた。

流れている映像は「松山城下町ライブ中継」と「手術映像」の2画面。古い町並みと臓器。すごい組み合わせ。この二者がボーカルグループを組んだらすごいケミストリーが生まれるにちがいない。

そして肝心の映像だが手術のインパクトがすごいのでそちらにばかり目がいってしまう。

脈打つ臓器がもりもりしてて、お、これは解体新書を訳した人がぶちあたった難訳・フルヘッヘンドなんじゃないかという感動がある。


結論、3Dやっぱりすごい

現代版解体新書!これは医療技術も発展するなー、という感動だったが、人体が立体化したことでふと思いついた。もしかしたらこれはおっぱいがもめるんじゃないでしょうか。

…あ!と思った。全中学生(全中)の夢だもの、もめるとは書いてないけど、もめないとも書いてないもの!と3Dの意義を発見し大感動。

感動したら医療の発展のことはさっぱり忘れてしまっていた。


家電ゾーンにもやっぱり3D。各社出してます。
体験コーナーは軒並み長蛇の列。メガネというおもしろグッズがはじめて争奪戦を巻き起こした歴史的瞬間。

そして目で盗む

さあ、盗みますよ。目で見て盗みますよ。と、3D技術紹介を重点的にブースを一回り。

はい、わかった。メガネだ。

「3D?ああ、メガネでしょ」

こちらは秋田県の熊牧場の熊であるが、これくらいの軽いスタンスで3Dはメガネでしょ、と言い切りたい。

ブース内で流れていた3D技術紹介映像では外国人モデルがあのメガネをかけて大きく口を開けのけぞっていた。(似たような映像があったPanasonic社「Full HD 3D Grobal」のサイトはこちら

これだ。このメガネをかけて口を開けてのけぞれば、何でも3Dだ。


メガネかけてるから2Dスキー写真も3Dに見える
このメガネさえあれば…

メガネの夜明け

「これはメガネがないと3Dに見えないんですか?」目で盗む、といっておいて反則だが社員さんにも聞いてみた。社員さんは観念したように「…見えません」と白状した。

やはりメガネだ。メガネがないことには3Dは成立しえないのだ(他の展示でメガネなし版もありましたが)。

メガネが初めて誕生した13世紀以来、バカにされつづけた長い長い夜が今明けるのだ。


メガネ屋めぐり開始。思ったとおりのものなし。

あのメガネが欲しい

あのメガネさえあればどこでも3D(正しくはどこでも3D見てる風)だ。と思ってメガネ屋をのぞいて見たがこれ!という見た目のものは売ってない。

なら作ろう。売ってないので作ってしまう。

偏光レンズ付きのちゃんとした3Dメガネを探さないで自作にやる気を注いでしまうのが、このサイトで3年書いて培った力でありだめになった部分でもある。


なら作る。紙で。
こだわった点・苦労した点…じょうぎをつかったこと

そしてレンズ代わりにスモークときらきら感のある塩ビ板。
こだわった点・苦労した点…なかのふちをくろくぬったこと

おれの3Dメガネ完成!見た目100点!機能ゼロ点!

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