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はっけんの水曜日
 
気になるレバ刺しを、レバ刺し好きと食べ歩く

二店目「まるい」

新東京タワー「スカイツリー」建設で話題騒然、東京都墨田区押上。地味な印象だった押上はこの建設によって一気に色めき立ち、皆が上を向いて歩くようになったという、ちょっとした美談もある。

そしてそのふもとには、驚くべき生レバーのかたまりが潜んでいたのだった。


いったいどこまで大きくなったら気が済むのか。

すぐそばにはスカイタワー並の人気を誇るもつ焼き屋が存在した。

16時の開店前でこの行列。

実は二週間前に予約を試みたが「予約分は一杯なので当日来て下さい」と言われてしまったのだ。あとで聞いた話によると、予約分は二ヶ月待ちだとか。

この行列だとお店に入れないかもしれない・・・。ドキドキしながら待っていると、ついにお店が開店した。
私たちはギリギリ、外の席を得ることができた。並んでいる人たちの目の前という、常に静かなプレッシャーを受けるロケーションである。


今回のメンバーは右から、ライターM斎藤さん、Tさん夫妻、編集部石川さん、ほそい。全員「三度の飯より生レバー」がモットー。

醤油に座ってレバーを食べます。
石川さんの椅子がない

上の写真でなぜ石川さんだけ起立しているかいうと、椅子がひとつ足りなかったのだ。

店員さんが「ちょっと待っててください」と持ってきたのは、醤油の一斗缶だった。こういうフリーダムなところが下町のよさだと思う。

レバーのオバケだ!

そして、運ばれてきたレバ刺しがこれである。

ええっ!!と全員息を呑んだ。


(食べ物レベルで)見たことのないビジュアル!生まれて初めてレバーを見て怖いと感じた。

牛レバ刺しと仔牛レバ刺しを二人前ずつ頼んだので、これで四人前という事になる。

一切れが普通のレバ刺しの3〜4切れはある。なんだこの厚さは・・・。ボリューム的におかしいぞ。レバーってお酒のおつまみですよね。

確かにレバーなんだけどレバーとは思えない変な感じ。ゼラチンで固めたお菓子を見ているようだった。


カクカクした角。刺身というか塊。

 

食べます

一通り驚いたので、そろそろ食べます。まずは一番若手のレバ刺しファイターM斎藤さんにいってもらいましょう。レバ刺しは大好きだそうですが、こんなレバ刺しは見たことないとの事。


おそるおそる持ち上げる。
「うう・・・これはすごいです」

「こんなレバ刺し初めてです」

「肉厚でレバ刺しのような感じがしない」
「初めてメガネをかけた時のような」
(他、言葉にならない声)

メガネのくだりはどこかで聞いたことがある(と思ったらこの記事だった)。私も初めてメガネをかけた時の事は覚えているが、これが本来の世界だったのか、という感動がある。レバ刺しについて開眼したと言ってもよいのかもしれない。


「クレーンゲームみたいに重い!」
あこがれのレバ刺しにようやく出会えた感動を語るTさん。

「びっくりしました」

「歯ごたえ、噛みごたえがちゃんとある」
「噛んだ感じが、ふわっといかずにしゃりっとする」
「箸で持ち上げるのにこんなに力の要るレバ刺しってあるのか」

Tさんはネットでこのお店を見て以来、ずっと気になっていたと言う。念願かない来店し、どっしりと重いレバーの塊を一口で食べる。その間、ずっと笑顔がとぎれなかった。幸せってこういう事だと思う。


色が濃いほうが親、薄いほうが子(だったと思います)。子のほうが少しみずみずしい印象。

続いてはMさんが挑戦します(挑戦という言葉がしっくり来るレバ刺しです)。
「んー、んー、んー・・・」

「言葉にならない」

「んーー(堪能中)」
「弾力すごい」
「大きすぎて口の中で無くならない」

Mさんの表情から感無量さが伝わってくる。口に入れてから、箸と小皿を持ったポーズのまま固まってしまった。

なんかすごそうだ。はたから未知の肉を食べている人たちを眺めていたが、私も俄然食べたくなってきた。


わからない・・・これがレバ刺しというのがわからない
「・・・・・・!!!」(なるほど、言葉が出ない)

 

口いっぱいにレバーをほおばると顔がヘンになる

・・・という事がわかった。今まではむしゃむしゃ食べる食べ物とは捉えていなかったけど、あまりの塊っぷりに早く噛まないとずっとヘンな顔のままだ。でもレバ刺しだし、咀嚼するのがもったいないという気持ちもある。
そんな葛藤のすえ思い切って噛み砕くと「サリサリ」「サクサク」という歯ごたえだった。細胞の組織を感じる。ここで気づいたけれど、味わう段階ではまったく重ったるさがない。新鮮さゆえの甘さがあとを追ってくる。

間違いなく、今までで一番インパクトのあるレバ刺しだった。おいしいという概念を越えている。いや、おいしいのだけど。

しかし、こんな風に厚く切るとは。お店としては「こんなに厚く切っても食べられるほどのレバーですよ」という意味も込められているのかもしれない。つくづく贅沢な食べ方のできる店だと思う。


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