キリンチューハイ氷結
「氷結」というチューハイは、ぼくが大学生1年生のころに発売された銘柄だ。学生時代は、友達のうちで氷結ばかり飲んでいた。氷結は、6畳一間のワンルームの匂いとともに僕の記憶の中にある。そんな思いで深い酒だ。
ところが、慎重に味見しておどろいた。このちょっと強めのグレープフルーツの味とほんのり高めのアルコール感が、見事にバランスをとっている。これもレベルが高いと思う。なので、また山を描こう。
さっき氷結の思いでを「6畳一間のワンルーム」を引合に出したが、とんでもない、もっと広い所(山など)で飲むにふさわしいぞ。
そして、「6畳一間のワンルームに住む」ことを、なにやら古き良き思いでのように表現してしまっていたが、よく考えたら今も僕は川口市で、6畳一間のワンルームに住んでいるのだ。氷結のおいしさで、なにか根本的なところの欺瞞から目覚めてしまった形である。