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フェティッシュの火曜日
 
富山回転寿司巡り


二泊三日四食回転寿司の旅。

回転寿司にいって、今まで食べたことがないネタが回っているとうれしい。何度も食べたことのあるネタでも、おいしいとうれしい。いろいろなネタが回っているのを見ているだけでもうれしい。

私にとっての回転寿司は、昆虫採集やポケモン(やったことないけど)みたいなもので、発見、捕獲、観察の好奇心を満たしてくれる。ついでに腹も満たされる。

魚のうまい地方に行けば回っているネタも埼玉あたりとは違うだろうということで、新湊カニかに海鮮白えびまつりの取材で富山にいったついでに、地元の回転寿司を楽しんできた。

玉置 豊



一軒目は「すし食いねえ!」

富山初日の夕飯として最初にいく回転寿司は、泊ったホテルのフロントでおすすめしてくれた「すし食いねえ!」という、若干その名前に不安を覚えるお店である。

その店名を聞いてから、頭の中にずーっとシブがき隊の歌声が無限ループしてしまった。すっしーくいーねー。不安だ。


もらった地図にあったフロントマンの似顔絵が似ていました。

アガリガリガリガリと口ずさみながらやってきたお店は、看板が黄色かった。ラーメン屋か。

外から見る限りファミリー向けっぽいので、ネタのラインナップが埼玉のかっぱ寿司と変わらなかったら困るなあと思いながら入店したのだが、入口に書かれた「本日のおすすめ品」をみて、鳥山を見つけたカツオ漁師の如く、俄然テンションが上がってきた。ここは宝の山だ。


「とんでん」とか「さと」みたいな和風ファミレスっぽい店構え。 さすが富山。寿司で食べたことのないネタだらけ。自分の中で回転寿司新時代が幕を開けた。

ネタの多さに興奮しっぱなし

店の中は回転寿司のレーンに面した椅子席と、温泉の休憩室みたいなゆったりした座敷席があり、こちらが子連れだったので奥の座敷に案内してもらった。

ホテルの人が「富山は夕飯の時間が早いから、すぐ行った方がいいです!」といっていたのだが、確かにまだ六時前なのに、すでに結構お客さんが入っていた。富山は夕飯が早い、覚えておこう。


回転寿司のレーンが遠いのがちょっと寂しい。 座敷席はどこも子連れなのが心強い。娘がさかなクン風帽子の余り布の服を着ている。もちろん母親作。

おすすめ品の豊富さはすでに入口でチェック済みだったのだが、この店はグランドメニューがすでにすごかった。

今までに寿司で食べたことのない魚や、名前を聞いても姿がイメージできない魚などが数多くそろっており、小学生の時に転校生が持っていたビックリマンシールのアルバム以来の驚きのラインナップだ。


めくるタイプのメニューより、一覧型のほうがコレクションっぽくて好き。 寿司が流れるレーンに手が届く場所ではないので、かっこいいタッチパネルで注文。マルチメディアだ。

この入荷情報に書かれた魚の羅列を肴に酒が飲めるね。 回転寿司らしいチャレンジングな創作メニューも充実。

まだ食べる前だけど、富山まできて本当によかったと、心からすでに思っている。高速のパーキングで大盛りカツカレーとか食べなくて本当によかった。

食べた寿司はこちらです

せっかくなので値段は(あまり)気にせずに、気になるネタを片っ端から注文していく。こうして並べてみたらすごい量になったが、二人で一皿の注文なので、食べたのは一貫ずつである。


ガスエビ。とてもねっとりとしていて、身にこってりとした甘さがある。エビは尻尾を先に外してから食べる派だ。 フクラギ。ブリの子供で関東でいうイナダ。脂っけはないけれど、新鮮な血の香りがけっこう好み。

ヤガラ。ちょっとツルっとした、食べたとのない食感が楽しい白身。火を通して食べたほうがうまい魚かもしれない。 ミシマオコゼ。かなりモチモチとした筋肉質。知らない魚なので画像検索してみたら、全然イメージと違っていた。

ハタハタ。二貫あるからハタハタハタハタ。ハタフォー。うまみの濃い白身だが、シャリに対してちょっとネタが小さい。 メダイ。脂の乗りと味の濃さが素晴らしい深い海の魚。一度釣ってみたい魚なのだが、電動リールは買うと高い。

ヤナギバチメ。わさびとレモンに負けぎみの淡白な味。今調べてようやくオキメバルのことだと理解した。 グレ。メジナをグレと呼ぶのは釣り人だけかと思ったら、そうでもないみたい。磯臭さはなく、ねっとりして甘みがある。

アマエビ。さすが地物のアマエビは違うなとこのときは思ったが、次の日もっとすごい甘エビを祭りで食べることになる。 ブリトロ。まだ寒ブリには早い時期だったけれど、さすが。口の中から消えるころに遅れてきた旨さがマックスに到達。

サバ。軽めにしめられており、脂の乗りも上々。この前自分で釣った痩せたゴマサバの100倍うまい。 イワシ。酢でしめられていない生の状態なのがうれしいが、旬の季節にまた逢いましょう。

バイガイ。ちょっと甘めだけれど、それがまたいい。肝を残さずツルンと取り出せるかっこいい大人になりたい。 シロエビ。富山といえばこれ。シャリより多いくらいのエビがうれしい。どのエビよりもすっきりとした上品な甘さ。

ボタンエビ。たっぷりのボリューム感とねっとりした甘さがうれしい。ボンタンアメは南国特産。 サス。カジキマグロのことらしい。脂はないけどあっさりとしていて、何度も食べたくなる味。

ノドグロ。アカムツのこと。炙った皮がうまい。高級ベッドを彷彿とさせる夢のような噛み心地。高い理由がわかる。 中トロ。別に富山とは関係がないかもしれないけれど、これはこれできっちりうまかった。

アジ。当たり外れのある魚だけど、これはちょっと脂が弱かった。戻ったら千葉にアジを釣りに行こうと思う。 ウインナー。マヨネーズで書かれた文字を読もうとしたが、文字じゃなかった。こういう寿司も好きです。寿司か?

ブリあぶり。ブリアブリ、回文っぽいが違った。炙ったことで生臭さがでたように感じる。生がいいかな。 コンビニでこの本を買おうかすごい迷った。買ったら引っ越したくなるので我慢した。

ファッションショーのように次々と出てくる魅力的なお寿司達。はじめて食べる白身魚を中心に21皿いただいた。

食べなれていない白身の魚の差異を味わうっていうのは、32型液晶テレビを買いに行ったときにも似た気分。魚ごとの味の特徴を理解するまでには当然至らず。同じ魚でも部位や季節によって味が違うし、たぶん日を変えて、あと3回くらい同じネタを食べて、ようやく白身の味がわかってくるものかもしれない。

でもとてもおいしかった。そして楽しめた。一軒目から大満足である。いろいろな回転寿司を巡るのではなく、この店に明日も明後日も来ようかとちょっと思ったくらいだ。


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