オレジャイロの作り方
ジャイロ効果を体感するためにはまず円盤が必要となる。
これについては二日探した。最初はフライパンのふたを予定していたのだが、かなり軽くて小さいのでずっと不安だったのだ。
しかし三日目、家を出るときひらめいた。
いつも使っている自転車だが、よく見るとタイヤがジャイロの円盤に向いていないか。人が乗っても大丈夫なくらい軸受けがしっかりしているのもまた心強い。
思いついた瞬間、外していた。
タイヤ泥棒じゃないよ。
タイヤは見れば見るほどいいジャイロだった。
回転する円盤部分が手に入れば、あとはそれを支える部分を作るのみだ。
地球ゴマと比べるとスケールの違いに驚かされる。
軸受けと体に装着する部分には編集部の倉庫にあったヘルメットを使うことにした。たぶん工藤さんのだと思う。
たぶんこのときの。
ジャイロにしたいので穴あけて良いですか、とメールしたが返信がなかった。
だからあけることにした。
ヘルメットの頭頂部分に穴を開け、自転車のタイヤの軸受け部分を取り付けてナットでしっかりと固定する。
自転車をバラすところから数えても30分くらいで完成するのでみんなも次の週末に作ってみてほしい。
完成品が以下の写真だ。自転車とヘルメットは、言葉だけで考えると実に親和性があるように思うだろう。しかし二つを単純に繋げるとすごい違和感を発するからすごい。
これほど違和感のある組み合わせもない。
やはり実験しなくては
作ったところで満足してしまいそうだが、ここからが本題だ。果たして人はジャイロになれるのか。
できたジャイロヘルメットを持って海までやってきた。当初近所の公園で撮影する予定だったのだが、工作をしていたら子供たちが学校を終えて集まってくる時間になってしまったので場所を変えたのだ。
この時期の海は人が少なくていいですね。
はたしてこのジャイロヘルメットは僕を安定させることができのだろうか。